そのティーツリーオイルの産地、知っていますか?


ティーツリーオイルと言えば、多くのみなさんが当たり前に『オーストラリア産』と信じています。
確かに以前はオーストラリアでしか生産されていませんでした。なので、『ティーツリーオイルはオーストラリア産』という方程式が成り立っていたのです。

しかし、最近は事情が違ってきました。しばしば売り込みがあるのが中国産。他にアフリカ産なども見られるようになりました。
他産地のティーツリーオイルの品質が良いか悪いか、それは一概に産地・生産国だけでジャッジすることはできません。個々にフェアに成分分析された上で判断されるべきものです。
ただ、一方でこうした他産地からのティーツリーオイルにあえて生産国名を明記していないような(あっても目立たないように描かれていたりする)商品もしばしば見られ、厳しい品質基準を定めているオーストラリア産の品質イメージにタダ乗りしている格好になっていることは、少し違和感を感じてしまいます。

ちなみにティーツリーファームズのティーツリーオイルは本物のオーストラリア産です。

エッセンシャルオイルの小瓶を再利用することのメリットとは?


使い終わったあとのエッセンシャルオイルの小瓶。10mlのものが一般的なサイズでしょう。この小瓶、捨てずに再利用してみませんか?

エッセンシャルオイルの最大の弱点は酸化による劣化。つまりボトル内に空気が多いほど、酸化が進みやすくなります。
ティーツリーファームズの商品は大きいもので100ml。50mゃ25mlといったボトルもあります。開封後、1年以内に使い切ることができるのであれば、そのままでもほとんど問題ありませんが、もっと時間がかかるなら予め小瓶で小分けしておくことで、酸化を抑制して更に長く使い続けることができるのです。

使用済みボトルはお湯と中性洗剤を利用して洗浄する事ができますが、粘性が高いウッド系のオイルなどが入っていた場合にはエタノールの利用がオススメ。洗浄後はしっかりと乾燥させてください。
洗浄後も若干、前に入っていたオイルの香りが残りますが、他のオイルを詰め替えてしまえば、現実的にこの残り香が気になることはないでしょう。

一方で再利用に適さないのはドロッパーとキャップです。オイルの成分を除去することが困難な上、前に入っていたオイルの種類によってはドロッパーとキャップの樹脂を腐食している可能性があるからです。そのため、これらは再利用せず、新しいドロッパーとキャップを利用するようにしましょう。

勉強に、長距離ドライブにペパーミントオイルが良い理由


ペパーミントオイルには集中力を高める効果が知られています。
イギリスの公立大学であるノーサンブリア大学では、ペパーミントオイルの香りを嗅いでいるだけでタスクパフォーマンスが向上するという結果が得られ、アメリカの大学の研究でも自動車運転時の集中力がアップしたという研究結果が発表されています。
なお、この効果についてはペパーミントオイルに含まれるメントール成分が、神経系を刺激して集中力を向上させると考えられています。

このことから、ペパーミントオイルの香りを運転中なら車内に、勉強中なら勉強部屋にスプレーやディフューザーなどで拡散することで、ペパーミントオイルの香りを通じた適度な刺激により、集中力を向上させるというメリットが期待できます。
ただし、メントールの成分は刺激が強いため、高濃度で連続しての使用には適しません。気分転換のための柑橘系の香りなどと交互に利用するなどの方法がより適切でしょう。

サステナブル(持続可能)なウッドオイル


サンダルウッドやローズウッドのエッセンシャルオイルはその香りの良さで人気があるものの、その希少性から価格が高騰したため乱伐が進み、絶滅が危惧される状況になっています。特に樹木から抽出されるウッド系のエッセンシャルオイルは花や枝葉から抽出されるエッセンシャルオイルよりもその生育に時間がかかる場合が多く、結果、希少性が高まり、価格が高騰し、乱伐が拡大する・・・という負の循環に陥ります。

こんな中で、強い生育力で安定したオイルの生産が期待できるオーストラリアの『ブッダウッド』が注目されています。濃い茶色をした粘性の高いブッダウッドオイルはその色と同様に濃厚な香りが特徴。その別名は「偽サンダルウッド」や「砂漠のローズウッド」などとも呼ばれ、これらのオイルの代替として強く意識されていることが分かります。
樹木自体は豊富に存在し、また生命力が強いため一部の州では植樹が禁止されているほど。つまりブッダウッドは商業的に利用しても絶滅を危惧する必要のない、サステナブルなウッドオイルと言えるのです。
危機的な状況にある他のウッド系オイルの香りを守るためにも、こうしたサステナブルなウッドの香りの人気が高まることは、私達の未来にとってもきっと良い事なのではないでしょうか。

テスト用ボトルでエッセンシャルオイルの香りを確認する時に気をつけたいこと


アロマ専門店であればキチンと管理されているかと思いますが、雑貨店さんなどの店頭に置かれているテスト用ボトルを利用してエッセンシャルオイルの香りを確認する際に気をつけたいのは「酸化」の進み具合です。
ペパーミントなど、数ヶ月も放置されても酸化による劣化があまり感じられないオイルがある一方で、ティーツリーのように酸化による香りの劣化が大きく感じられるエッセンシャルオイルもあります。さらにオレンジにように香りが弱くなってしまうものも。

テスト用ボトルの場合、キャップを開けて滴下することなくドロッパー部分の香りをそのまま試す方がほとんど。しかしこの方法ですとドロッパーに溜まった、一番酸素に触れやすい部分にある酸化が進んでいる香りになってしまう可能性があるのです。ですから、ティッシュなどに滴下して香りを試すのが正解。
テスト用ボトルでは内部にも酸素が入りますので、時間の経過とともに徐々に香りは変化しますが、それでもドロッパー部分よりも触れる酸素は少ないので、(半年以上放置されているような特殊な場合でなければ)香りを試すのに十分に機能します。

今どこ? オーストラリアからの出荷商品を追跡するときのコツ


ティーツリーファームズでは商品の出荷完了時に出荷商品の追跡ができるリンクを2つお送りしています。
一つは日本郵便のシステムからの追跡リンク、そしてもう一つはオーストラリア郵便からの追跡リンクです。

多くのお客様は日本語で表記されている日本郵便のデータをご利用かと思いますが、このシステムでは商品が日本の国際交換局(主に川崎東郵便局)と呼ばれる郵便局に到着する以前の詳しい状況を確認することができません。

一方でオーストラリア郵便のシステムでは商品の出荷時以降、経由する郵便局の情報や、輸出手続きが完了してオーストラリア側の交換局を出た時、国際航空便への搭載を待つ段階になった時、搭載航空便予約が完了した時、航空便が出発した時、そして日本に到着した時、と英語表記ですが、実に詳しくその時点での商品の配送状況を確認することができるようになっています。

このように商品が日本側のネットワークに引き渡された後には日本郵便のシステム上のほうがより詳細に、かつ迅速に情報更新がされますが、それ以前はオーストラリア側のシステムのほうが詳しくなっています。

かつての「国際輸送」では輸送途中の盗難や紛失など、心配な事も多かったのですが、今はもうそんな心配はありません。
どうぞ安心して産地直送のティーツリーファームズをご利用ください。

高品質な商品と廉価な商品、二極化する最近のエッセンシャルオイル事情


物価上昇の影響を受けて、日本でもオーストラリアでも、様々な商品で二極化が進んでいます。
一方は従来どおりの高い品質を維持した商品で、原価も高いため販売価格もそれ相応の商品、そしてもう一方は品質や量を抑えることで製造原価を下げ、販売価格を抑えた廉価版と言える商品です。

エッセンシャルオイルについても特に最近になって同様に二極化が見られるようになりました。

エッセンシャルオイルは生産国や生産者ごとにその品質は大きく異なり、またロットごとにも相違がありますので、その原価は千差万別とも言える状況。この中で独自の成分解析能力を持ち、優良な農園から品質を優先してエッセンシャルオイルを確保しているエッセンシャルオイルメーカーの商品はお値段は少し高めですが、高い品質が担保されます(ティーツリーファームズのこちらのグループです!)。

一方で安価な販売価格を基準に原材料となるエッセンシャルオイルの品質を選択することで製造される廉価な商品は、もちろん価格相応の品質に落ち着くことになります。さらに極端な例では農園ベースでの製造原価を大きく割り込むような商品。コレなどは既に中身が本物でないか、相当のワケあり商品であることが容易に想像できることでしょう。事実、当社にも過去に安価な製造原価を指定しての大量の生産を依頼する問い合わせが入った事がありましたが、お客様に安全にご利用いただける十分な品質が確保できないので、お断りしたことがありました。

こうして価格が二極化してきますと、どうしても安価な価格の方に注目が集まり、この価格を基準に比較してしまいがちになりますが、エッセンシャルオイルについてはより安全にご利用いただくためにも、その品質を最優先に考えることが重要だと考えています。

ティーツリーファームズではオーストラリアとニュージーランドに構築した長年の取引実績を持つ信頼のおける生産者とのネットワーク、そして出荷商品の成分解析や、成分解析検査では見つけにくい混合物を発見する検査など、商品の品質を確保するための様々な取り組みを実施しています。そのため商品価格は二極化した昨今の『最低価格』はありませんが、それでもフェアでリースナブルな国際価格を基準に、品質に自信を持って商品をお届けしますので、安心してご利用いただきたいと思います。

▶出荷成分解析データが開示されているティーツリーファームズのオンラインショップ

5分間で99%を不活性化 コロナウイルス対策へのエッセンシャルオイル活用の可能性

先日の記事でご紹介したティーツリーオイルのコロナウイルスへの不活性効果ですが、この実験の過程でテルピネン4オール(当社商品のティーツリー・抗菌エクストラクトとほぼ同じ)において、ティーツリーオイルを大きく上回るさらに強いウイルス不活性効果が確認されていましたので、ご紹介します。

上記の表にあるデータによりますとテルピネン4オールの場合で3.33%の濃度で利用した場合、ネココロナウイルス、ヒトコロナウイルスの双方で5分以内に99%を上回る不活性効果(ウイルスの増殖を抑えて死滅させる効果)が確認されています。

このテルピネン4オールはティーツリーオイルの抗菌成分として知られる成分で、微香性で枯木をイメージさせる香りを持つ成分。
ティーツリー・抗菌エクストラクトのほか、抗菌エッセンシャルオイル『メディフレグランス』の主成分としても活用されていて、今回の実験結果より、これらの商品の活用で強力なコロナウイルス除菌の可能性が期待できることが明らかになったと言えます。

ウイルス対策には適度な湿度の維持が効果的であることが知られていますが、抗菌エッセンシャルオイルを噴霧量の多いアロマディフューザーやエッセンシャルオイルが使える加湿器などを利用して屋内に拡散することで、細かな粒子となったエッセンシャルオイルの抗菌成分が水分と同時に広く拡散されますので、さらに空間のウイルス対策に有効性が高まることが期待できると言えるでしょう。


【お知らせ】
ティーツリーファームズではこの実験データに基づいて独自開発した、3.5%のテルピネン4オールを含有するティーツリースプレーを出荷しています。
詳しくはオンラインショップページをご利用ください。

簡単! 抗菌用『ティーツリーオイル5%スプレー』の作り方


わずか3.33%の濃度でコロナウイルスへの強い不活性効果を示すレポートが発表され、注目されるティーツリーオイル。これを利用するならスプレーが最も簡単な選択肢ですね。

しかし、ティーツリーオイルを乳化・水溶化するためには専用の素材が必要だったり、調合バランスのための知識が必要だったりと、少しハードルが高かったりします。そこでオススメなのが『水でうすめてつかえるティーツリーオイル』の利用。これなら、市販の蒸留水や飲用水と混ぜてスプレー容器に入れるだけで完成です。

【用意するもの】
1.水でうすめてつかえるティーツリーオイル 125ml 1本
2.蒸留水・飲用水 250ml
3.スプレー容器

1と2とスプレー容器に入れて混ぜ合わせるだけで5%濃度のティーツリースプレーが完成です。このスオプレーがあればルームスプレーのように空間に拡散したり、ドアノブなど人の手の触れる場所の除菌・抗菌、そして外出先から戻った時の手や荷物の除菌などにも利用できますね。

コロナウイルスの不活性化にティーツリーオイルが有効との実験結果


2022年6月にイタリアの研究者が発表した、ティーツリーオイルのコロナウイルスに対する強い不活性化(ウイルスを死滅させる作用)を示す研究結果が注目を集めています。

研究ではティーツリーオイルをエタノールを用いて蒸留水で希釈した溶液を消毒剤として、ネココロナウイルス (FCoVII) とヒトコロナウイルス OC43 (HCoV-OC43) に対して使用する方法で実験が行われました。
この実験結果より、ティーツリーオイルの濃度が3.33%の場合で、5分後に83.41%、30分後に95.83%の不活性化が確認され、市販の消毒剤(5分後で99.26%)に匹敵する効果があることが示されました。また、テルピネン4オール(当社商品ではのティーツリー抗菌エクストラクトに相当)を3.33%の濃度で使用した際の5分後の不活性化率は99.29%と、消毒剤を上回る結果となりました。

この論文ではコロナウイルスは、空気または汚染された表面との接触によって伝染する可能性があり、エアロゾル(気体中に浮遊する微小な液体)では最大3時間、段ボールの表面では最大24時間、ステンレスやプラスチックの表面では最大2~3日間ウイルス粒子を検出できることを示し、水を利用して5%に希釈したティーツリーオイルを利用することで、抗ウイルスの消毒剤として効果的に利用できる可能性を示しています。
この場合、『水でうすめてつかえるティーツリーオイル』を水で3倍に希釈した水溶液をコロナ対策としてスプレーで利用できる可能性を示しています。

さらにティーツリーオイルは空気中でエアロゾル化された蒸気の形でインフルエンザウイルスを不活化するのに非常に効果的であることが証明されているとして、室内空気質改善における消毒剤としての使用の可能性があることを示唆している、と結論付けました。これはティーツリーオイルや抗菌エッセンシャルオイルを拡散力の強い超音波式のディフューザーや加湿器を利用して屋内に拡散する方法に効果が期待できることを示しています。

ティーツリーオイルのコロナウイルスに対する抗ウイルス効果は以前より専門家の間で論理的にはその効果が期待されていましたが、今回の研究者による実験データにより、これが裏付けられる情報となりそうです。

【研究論文の原文】
Potential Use of Tea Tree Oil as a Disinfectant Agent against Coronaviruses: A Combined Experimental and Simulation Study
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC9228983/