虫除け効果のある精油の採れる植物は庭に植えても効果があるのか?


結論から。経験上、残念ながら十分な効果があるとは言えないと考えています(もし効果があったとしても、ないよりはちょっぴりだけマシと言った程度でしょう)。
虫除け効果で知られるエッセンシャルオイル(精油)が抽出される植物。オイルの源泉となる植物ですから、庭に植えれば蚊がこない・・・そう信じたいところなのですが。。。

植物の枝葉含まれる成分の濃度はエッセンシャルオイルに含まれるものと比較してはるかに小さいもの。つまりこれらを濃縮したものが蒸留によって濃縮され、エッセンシャルオイルになるワケですから、植物自体にはオイルほどに強力な虫除け効果はありませんでした。

虫除け効果に効果のあるとされる、とある植物の農園を訪問した時のこと。蚊が嫌うとされる植物の葉の陰に隠れ、そして飛び交うたくさんの蚊。これを見た時には恨めしくも思えました。(そして、やっぱりですが・・・たくさん刺されました。。。)

ユーカリとレモンユーカリ 同じユーカリでも精油はこんなに違う!

レモンユーカリオイル エッセンシャルオイル

レモンユーカリオイル エッセンシャルオイル
『ユーカリオイルって虫除け効果があるんですよね?』 こんなご質問をお客様よりいただくことがありますが、これには「ユーカリオイル」という名称で全く成分の異なる複数のユーカリオイルを混同されていることが多いように感じています。

一般的にユーカリオイルという名前で販売されているのがグロブルス種のオイル。80%以上の割合で含まれる1,8シネオールという成分に由来するツンとする香りが特徴です。似た成分構成の種類のユーカリオイルではグロブルス種よりマイルドな香りのラディアータ種、逆にさらに強い香りのブルーマリー種などのオイルがありますが、これらの香りを一括りにして一般的に「ユーカリオイル」として理解されていることが多いように思います。

対してシトリオドラ種のレモンユーカリ。同じユーカリ種の樹木のエッセンシャルオイルであるにも関わらず、1,8シネオールの含有量はわずか0.9%(2016年産のレモンユーカリオイル・EC-063の成分解析データによる)。対してシトロネラールという蚊が嫌う成分が81.8%も含有されています(データは前出のオイルと同じ)。もちろん、香りは一般的にユーカリオイルとして知られているオイルとは全然違いますので、その香りは全く異なります。

エッセンシャルオイルを詳しく知らない一般メディアでは、しばしば「ユーカリオイルで○○効果」などと紹介されることがありますが、同じユーカリ種の樹木より抽出されたエッセンシャルオイルであっても、樹木の種類によって抽出されるオイルは様々なのです。

レモンティーツリーを虫除けにオススメする理由


虫除け効果で知られるエッセンシャルオイル。より安価で高い効果のあるレモンユーカリオイルが多用されていますが、同時に香りを楽しむならレモンティーツリーを活用してみてはどうでしょうか?

蚊が嫌う成分として知られる「シトロネラール」と爽やかな香りの「シトラール」がバランス良く含有され、虫除け効果と共に甘さを感じさせる柔らかなレモンに似た香りが特徴のレモンティーツリーオイル。

蚊やブユのほか、感染症で知られるマダニ避けにも効果が知られていますので、野山でのハイキングや屋外作業での虫除けでも活用してみてください。

2種類ある「レモンユーカリ」オイル


一般的にレモンユーカリオイルといえば優れた虫除け効果で知られるシトリオドラ種のオイルを指すのですが、時折、異なる種類のユーカリオイルを指してレモンユーカリとして取り扱っているメーカーさんもありますから注意が必要です。そのユーカリオイルとはシュタイゲリアナ種。シトリオドーラ種よりもっと暖かい地域に自生するユーカリです。
シトリオドラ種よりマイルドな香りは「はちみつレモン」をイメージさせる香りでアロマには最適。一方で虫除け効果のある成分はほとんど含有されていませんので、虫除けには使えません。

この機会にカタカナで書かれた名前だけでなく、ボタニカルネーム(学名)も一緒に覚えてみませんか?

光毒性のあるレモンオイルの代替にはレモンマートルがおすすめ

レモンマートル エッセンシャルオイル

レモンマートル エッセンシャルオイル
一部の柑橘系オイルには光毒性と呼ばれる作用があり、肌に使用すると太陽光によりシミになったりする作用があることが知られています。この作用を持つ精油にはレモンオイルも含まれるため、手作りコスメでは使用を避けるように言われています。

しかし一方でレモンの香りはとてもコスメに似合う香り。そこで代替としてオーストラリアで多用されているのがレモンマートルです。

レモンとは全く異なる樹木の枝葉より水蒸気蒸留で抽出されるオイルですが、その成分はとても高濃度のシトラル。一方で光毒性の原因となる成分は含有されていませんので太陽光に当たっても大丈夫です。
その香りはレモン果汁に近い香りで、果皮より抽出されるレモンオイルよりも苦味を思わせる部分が少なく、むしろ「日頃、私たちが知っているレモンの香りに近い」という評価も。
ただし、とてもシトラル成分の含有が多いため、刺激が強く、高濃度での使用には適しません。
しっかり希釈して使いましょう。

エッセンシャルオイルの虫除け効果について考える


一部のエッセンシャルオイルには蚊やブユなどの対するとても強い虫除け効果があります。その理由はオイルに含まれる成分をこれらの虫が嫌うから。

代表的な成分として挙げられるのはシトロネラールやカンファ、メントールなどがあります。中でも多くのオイルの含有されることから活用されることの多いのがシトロネラール。レモンユーカリレモンティーツリーなどのほか、シトロネラなどのエッセンシャルオイルに多く含まれています。
殺虫剤などとは異なり虫を殺す効果はありませんが、この成分を嫌う虫が寄ってこなくなりますので、ディフューザーで拡散したり、キャリアオイルで希釈したものを虫除けとして使ったり、様々な活用方法がありますね。

ティーツリーオイルの航空輸送制限とは?


国連の定める規定により、引火点が60.5 °C (141 °F)以下の液体は危険物とされ、特殊な梱包や手続きのないままに国際郵便等で輸送することができません。

で、一般的なティーツリーオイルですが、ギリギリのところでこの基準に抵触するため、そのままでは国際郵便や国際宅配等で運ぶことができないのです。(知らずに購入していませんか?)

しかし、ティーツリーファームズのティーツリーオイルは違います! 専門メーカーの知識を活かし、この国連の基準をクリアするために特殊な技術による調整を適用。もちろんISOで定められたティーツリーオイルの品質基準も完璧に満たしながら、引火点を65 °C以上に引き上げてこの制限をクリアしているのです。

さらに、ティーツリーオイルを含めて、全てのエッセンシャルオイルやキャリアオイルにおいて、オーストラリア郵便の事前チェックと認証を取得して、国連の基準を満たす安全性を確認していますから、安心して購入できるのです。

ティーツリーオイルは冷蔵庫に保管しない方がいいかも


エッセンシャルオイルは冷蔵庫で保管すべきか・・・時折、このようなご質問をいただきます。

ティーツリーオイルに関しては冷蔵庫の保管は不要です。ティーツリーオイル自体、ティーツリーオイルの枝葉を水蒸気で蒸しあげて作るオイルですので、その成分はもともと熱に強い。そのため常温保管による劣化はありません。
一方で、一般家庭において冷蔵庫に食品と一緒に保管することで、誤飲事故が生じる可能性がありますので、こうした事情を考慮しますと、常温のまま、誤飲の発生しにくい環境下で保存した方が安全だと考えています。

ティーツリーの3倍の抗菌成分、どう使う?


一般的なティーツリーオイルの3倍の抗菌成分「テルピネン4オール」を含有している二次蒸留のティーツリーオイル『ティーツリオイル・エクストラクト』
3倍の抗菌成分を含むということは、一般的なティーツリーの3分の1の使用でも十分な抗菌効果を維持できるということ。
たとえばティーツリーを使ったスプレーや手作りコスメ、手作り石鹸などのレシピがあった場合にはそこに書かれている3分の1の量でオーケーかもしれません。

『ティーツリオイル・エクストラクト』はティーツリーオイルと比較して香りも抑えられていてどちらかというと微香性。その香りは芳香に適したものではありませんが、マスクすることが容易ですので、お気に入りの精油とブレンドすることで、お気に入りの香りのまま、ティーツリー並みの抗菌効果を実現することもできてしまいますね。

意外な、酸化したティーツリーオイルの活用法


ティーツリーオイルは酸化により、その香りがたとえ独特の酸化臭を伴う「嫌な香り」になってしまったとしても、実はまだ使い道があります。
実はティーツリーオイル、腐らないんです。そのため、酸化が進んでもまだ十分な抗菌効果を維持しています。

その理由は単純。ティーツリーオイルを含むエッセンシャルオイルは様々な成分で構成されていますが、ティーツリーオイルの抗菌成分はテルピネン4オールという成分。この成分は他の成分が酸化してしまっても、ほとんど酸化の影響を受けないのです。
ですから、酸化によって香りが劣化してしまったティーツリーオイルにもまだ十分な抗菌効果が期待できるのですね。

果たして、各メーカーの設定使用期限は別として、実際のところ、オーストラリアの一般家庭の薬箱では数年〜十数年前のティーツリーオイルが今も現役で活躍している場面を見かけますね。