平地にできた、珍しいマカデミアナッツの畑


マカデミアナッツの畑のほとんどは海から少し離れた丘陵部にあり、起伏に富んだ地形からその栽培や収穫は重労働になります。
ところが、ここに疑問を感じた農園主のAさん。持っていた海岸近くのさとうきび畑をアカデミアナッツ畑に転作することにしました。当然、周囲の反応はAさんの失敗を予想して冷ややかなもの。

しかし、周囲の予想に反してマカデミアナッツの木は順調に成長し、数年で立派なマカデミアナッツ農園に。平地ですから手入れも収穫作業も簡単。
Aさん曰く、「平地でマカデミアナッツが育たないなんて、誰が決めたんだい?」
確かに理由もはっきりしないままに『思い込み』があったようです。

今では周辺の数軒の農家もサトウキビからマカデミアナッツに転作を始めました。

※画像はマカデミアナッツを拾うための手押し車。バスケットをつけてそこに拾い上げたナッツを集めます。

蒸留した後のティーツリーの使い道


ティーツリーの畑や蒸留工場の隣に裁断された茶色い枝葉が山積みになっている・・・これはオイルを蒸留された後のティーツリーの姿です。
では、この後どうなるのか・・・主に園芸用途として活用されます。

このティーツリー。わずかに残る抗菌成分の影響もあって、虫をあまり寄せ付けず、また腐敗しにくいため長持ちしますので、園芸の分野でウッドチップの代替えなどとしても広く活用されているのです。

ティーツリーウォーターが売られない理由


美しいバラの香りのする蒸留水、ローズウォーター。ローズオイルを水蒸気蒸留する際にできる蒸留水ですね。
同じようにティーツリーオイルを作るときにも水蒸気蒸留しますからティーツリーウォーターというものも存在します。が、ティーツリーファームズを含めほとんど商品として取り扱っている会社がありません。今回はその理由をご説明しましょう。

ティーツリーオイルは高い抗菌作用がありますので、ティーツリーウォーターにも抗菌効果を期待してしまいますね。しかし、ティーツリーオイルの抗菌成分は水にほとんど溶解しないのです。つまり、蒸留水には抗菌成分が含まれないのです。
その結果、この蒸留水は用途のあまりないものとなり、同時に腐敗が進みやすいため、品質管理が困難となり、ほとんどのメーカーでは商品として取り扱っていないのです。

雑草の多い畑では良いオイルは作れない


延々と続く広大な畑。オーストラリア大陸の広さを感じさせる光景です。畑が広くなればなるほど大変になるのは畑の品質管理。つまり雑草のコントロールです。

ティーツリーラベンダーなどは機械を利用して刈り取りを行います。たとえばティーツリーの場合は地面よる10センチほどのところでバッサリと刈り取ってゆきますので、もし雑草が生えていても一緒に刈り取られてしまいます。
刈り取られた植物は専用容器に移されてそのまま蒸留工程へ。つまり、ここで雑草が多く混ざると、収穫した植物に加えて雑草まで一緒に蒸留されてしまい、雑草の成分が混ざった、低い品質のエッセンシャルオイルになってしまうのです。

品質の良いエッセンシャルオイルができる畑は雑草のないとてもキレイな畑なので、すぐに見分けることができるのです。

レモンティーツリーはマヌカに近い!


レモンのような香りのティーツリーという意味の「レモンセントティーツリー」。その葉はティーツリーと似ていて、指先で葉を潰せばレモンのような香りがします。

そのため、この植物がティーツリーに極めて近い種類の木だと思われがちなのですが、実は植物学的には少し離れていて、ティーツリーよりもマヌカに近い種類の木です。

ティーツリーに代表されるメラルーカ種の木がフワフワの花を咲かせるのに対して、レモンティーツリーは初夏になると「Leptospermum」種の植物に特徴的な五角形の花を咲かせます。

ニュージーランドで気をつけたい、マヌカとティーツリーの関係


ニュージーランドでティーツリーといえばマヌカのことを指す場合があるので、気をつけましょう。

ティーツリーファームズのお客様にとって「ティーツリーオイル」といえば、メラルーカ種の木から抽出されたオイルをイメージされることかと思います。そう、これが世界的にも一般的な理解(画像の木はメラルーカ種の方のティーツリー)。
しかし、ニュージーランドに限っては長年、マヌカの木をティーツリーと呼んできたことがあり、未だにこれらを混同しているケースを見かけます。
困ったところではマヌカの入った商品にティーツリーの木の絵が描かれていたことも・・・商品デザイナーの混乱ぶりがうかがえます。なぜ商品化の段階で気がつかなかったのか、不思議ではありますが。。。

ということで、ニュージーランドのメーカーが製造した「ティーツリー商品」を購入する際にはそれが本当のティーツリーなのか、ニュージーランドのティーツリー(マヌカ)なのか、必ず確認をすることが大切かと思います。

オーストラリアの街路樹はエッセンシャルオイルで有名なあの木


オーストラリアではオーストラリア産の樹木を街路樹や公園の木として積極的に採用しています。しかし、ユーカリの木は大きくなってしまうので、あまり採用されません。
ということで、ティーツリーファームズのある地域で街路樹として植えられるのはティーツリーレモンティーツリーマヌカレモンマートルなどの木。公園にけばニアウリの木も。

オーストラリアを旅する機会があれば、ぜひこうした道端や公園の木にも目を向けてみてください。そこには意外な木との出会いがあるかもしれませんよ。

※画像の中央の木は公園に植えられたレモンティーツリー

ダニ退治にはユーカリオイルって本当?


部屋のダニ退治にはユーカリオイルが効果的・・・そんな話を耳にしたことがあります。実際のところ、その効果は・・・あります。よく効きます。

しかし、強い成分で構成されるエッセンシャルオイルですから、ユーカリオイル以外であっても、高い濃度で浴びせるように使えば、小さなダニにはどんなエッセンシャルオイルだって大抵は効いてしまう・・・

ユーカリ独特の、あのツンとする香りを嗅ぐと、いかにも効きそうなイメージがしますから「ダニ退治にはユーカリオイル」というイメージが定着したのかもしれませんね。

ちなみにティーツリーオイル。低濃度でもよくダニ駆除に効きます。しかも香りも控えめで。
ティーツリーのダニ駆除スプレー

ユーカリオイルの多くはオーストラリア産じゃないという真実


ユーカリといえばコアラが食べる木として知られていることもあり、オーストラリアの木として知られていますね。そんなユーカリの木から抽出されるのだから、ユーカリオイルはみんなオーストラリア産・・・だと思っている方が多いようですが、現在ではその大半は中国産です。

しかし、ティーツリーファームズはオーストラリアのエッセンシャルオイルメーカーですから、レモンユーカリオイル(シトリオドラ種)をはじめ、メディフレグランスで出荷しているグロブルス種ラディアータ種のユーカリオイルまで、全てオーストラリア産のユーカリオイルを採用・出荷しています。

ケモタイプのエッセンシャルオイルって何でしょう?


『ティーツリーファームズのエッセンシャルオイルはケモタイプオイルですか?』 こんなご質問を過去にいただいたことがありました。他社さんが「当社の商品はケモタイプ精油です」と広告されているのを読んで、「ケモタイプのオイルは高品質なオイルのこと」だと理解しておられたようです。

では、ケモタイプとは何か? 同じ名前・種類の植物から抽出されたエッセンシャルオイルであっても、全く異なる成分構成のオイルが採れるとしたら、そこには大きな混乱が生じてしまいます。しかし実は、そんなことが実際にあるのです。有名なところではローズマリーやニアウリのオイル。成分構成の全く違うオイルが抽出されますので、香りも、そしてその用途も全然違うものに。
そこで、植物名だけで分類しきれないこれらの違いを明らかにするために採用されたのが「ケモタイプ(CT)」。オイルの成分構成によってローズマリー・カンファCTや、ローズマリー・1,8シネオールCTなどといった形で区別・表現します。

こうした区分を採用していないメーカーさんもありますが、ティーツリーファームズはエッセンシャルオイルを科学的・化学的に考えるメーカーですので、出荷ロットごとの詳細な成分解析をはじめ、ケモタイプの分類もきちんと行なっています。