ここ数年、夏の暑さ対策で人気なのがペパーミントオイルです。
ペパーミントオイルに含まれるメントールが、すっとした清涼感の理由。スプレーに入れた水に対して数滴ペパーミントオイルを加えて、よく振ってからスプレーする事で、爽やかな清涼感が(目に入らないように注意してくださいね)。
もう少しだけ濃度を高めて、キッチンで使えば夏の食中毒予防にも効果が期待できるとされています。
ペパーミントは夏こそ活用の幅が広がる、そんなエッセンシャルオイルです。
「これは俺だけのエッセンシャルオイルだ!」エッセンシャルオイルの生産者間抗争とニセモノ騒動
「これは俺だけのエッセンシャルオイルだ!」 こんな奇妙な主張から始まるエッセンシャルオイル生産者同士の抗争。実は業界内では色々なオイルでしばしば耳にする話です。
ここで奇妙と書いたのはほとんどの場合で、そもそも独占的な権利としての「俺だけのオイル」なるものが存在していないから。たとえるなら「吉野家」さんが「すき家」さんの牛丼をニセモノだと主張するようなものです。宇治のお茶が本物なら静岡のお茶はニセモノでしょうか? というように、少し考えれば誰でもわかる単純な「虚」です。
オイルの名称に商標権が登録されている場合や、よほど特殊な製法で作られ、その製造方法で特許を取得しているならともかく(もし、そうであるなら他の生産者に対して特許を根拠に裁判による製造差し止め請求の訴訟をすべきでしょう。ちなみにオーストラリアでは特許の取得自体は極めて容易な反面、特許の侵害を訴える場合には特許保持者が特許侵害の根拠を具体的に証明しなければならないことから、特許侵害の訴訟に耐えれない実効性のない特許が多く存在しています。)、現実にはそんな実効性のある根拠もなく、多くのケースでは「他の生産者のオイルはニセモノ」だとする主張は単なる感情論に終始しています。
もちろん、こんな無意味な抗争に一般の消費者が巻きこまれる必要もありません。たとえばこんな論争に乗じて自社の商品を売りたいがためだけに、一方の当事者の主張だけを取り上げて他方の批判を繰り返して消費者の不安を煽る、そんな詐欺的で下品な販売手法を採る販売業者の嘘にも騙されないようにしたいですね。
ミントのオイル、ブレンドなどで幅広く使うならなら迷わずスペアミント
『ミントの香り』と言えば清涼感のあるペパーミントの香りをイメージする方が多いのですが、もう一つの人気はスペアミント。
ツンとする刺激成分「メントール」の含有がほとんどないため清涼感の面では物足りなさもあるのですが、一方で刺激が少ない分だけ遮られる事なくミントの香りが優しく香ります。
自己主張の強い刺激的な香りの方が目立ってしまいますので、ついついミントといえば「ペパーミント」の香り意識してしまいますね。でも、たとえば柑橘系の香りとのブレンドなど、ミントの香りを色々なシーンで活用するなら優しく香るスペアミントの香りの方が相性がいいかも。
アロマの活用でミントの可能性を広げるなら、スペアミントの香りを是非お試しください。
認知症患者さんへのシニアアロマの睡眠効果
認知症の患者さんへのアロマの活用が数年前、随分と話題になっていました。そこで、今回はティーツリーファームズが日本の医療機関と共同で研究したデータをご紹介しましょう。
場所は東北地方の医療機関さん。医師と看護師、そして入院中の認知症患者さんとそのご家族に説明を行いご協力をいただきました。
認知症患者さんの多くで起きる昼夜の行動の逆転。日中は眠り、夜間になると起きてしまう、というもので、ケアを担当する現場の皆さんの負担が重くなることで知られています。
利用したのは抗菌用のディフューザー(エッセンシャルオイルを空間に拡散する機器)とメディフレグランスのシニアアロマ(夜用)。ラベンダーオイルを中心構成した特別なブレンドオイルです。
その結果は画像の通り「ナースコールの減少」という形で顕著に現れました。また、しばしば出さざるを得なかった睡眠薬の利用回数も激減。
「とにかく、皆さんよく眠るようになってくれたんです」というが看護師さんのコメント。現場の負担も随分と軽減されたようです。
同時に肺炎の発生回数が大きく減少。ブレンドに含有されるティーツリー由来の抗菌成分が作用した可能性があるようです。
マカデミアナッツオイル、キャリアオイルとして食用オイルを使ってみると何が違う?
オーストラリアで人気のキャリアオイルといえば、マカデミアナッツオイル。ナッツ独特の香りが抑えられ、適度な粘性があり、経済性も良く、マッサージオイルとしても最適。そんなマカデミアナッツオイルは化粧品用途として精製されたコスメティック・グレードのオイルです。
しかし、いかにマカデミアナッツオイルが良いキャリアオイルだとしても、残念ながら安価な食用のオイルはその代替えにはなり得ません。食用のマカデミアナッツオイルは精製を受けていない分だけ粘性が高いためベトベトしてマッサージ用途には適しません。また精製のない分だけ栄養価は高いとされますが、不純物も多く腐敗しやすい上、酸化の影響を受けやすいのが難点。
ということで、エッセンシャルオイルを希釈するキャリオイルとしてのマカデミアナッツオイルについては、食用のオイルではなく、精製されたオイルの利用が絶対に良いのです。
ティーツリーファームズがフレッシュなラベンダーオイルをお届けする理由
日本ではちょうど桜の季節から梅雨の季節の間、4月から6月頃になると毎年入荷するのが南半球オーストラリア・タスマニア産のラベンダーオイル。毎年、その年の一番新しいオイルの保管容器を開けてもらって特別に出荷してもらっています。
新鮮なラベンダーオイルは香りの変化が大きく、ほとんどのメーカーさんでは取り扱いをしていません。だって、安定しない香りですから、毎年香りが大きく違う上、さらに同じ生産年の同じロットのオイルなのに、時間の経過でどんどん香りが変化してゆくのですから、「安定した香り」を優先とする一般的なエッセンシャルオイルユーザーさんからのクレームが出そうですよね。
でも、鮮度の高いフレッシュな香りのラベンダーオイルは青々しく芯の強い、尖った香りなのですが、これだって本当のラベンダーの香り。そして時間の経過に伴って最初の半年間を中心にその香りはどんどんと穏やかで安定したものに変化してゆきます。まるで多感な時期を越えながら成長する子供の姿を見るようですね。
ですからティーツリーファームズではあえて、毎年、その年で一番フレッシュな香りをお届けし、お客様と一緒にその成長を見守りながら楽しませていただこうと、鮮度の高いラベンダーオイルの出荷を続けさせていただいています。
ペパーミントオイルを拡散したら部屋から蚊がいなくなった!
とある日の午後の突然の電話。
相手は当時、当社の出荷担当していたロズマリンさんの夫のディーンさん。
「聞いてくれ! うちの家、網戸が壊れててさ。でも昨日の夜、ディフューザーにペパーミントを入れて使ったら蚊が全部いなくなったんだ! 知ってたか? ペパーミントは蚊よけにすっごく効くんだぜ! これって大発見かもしれないぞ!!!」
ペパーミントの虫除け効果に相当驚き、興奮して電話をしてくれたようです。(ディーンさん、すいません。虫除けに効果があるのは結構有名で、お電話おいただく前から知ってました・笑)。
ペパーミントにはツンとする独特の香りを持つメントールをたくさん含有しています。蚊はこの成分を嫌い、部屋に入ってこなかったようです。
メントールは刺激が強いため、体に対して虫除け目的に直接、高濃度で使用するには適さないかもしれませんが、ディフューザーなどでお部屋に拡散することで『お部屋の虫除け』として活用できますね。
フローラル感を楽しむならリナロールたっぷりのラベンダーオイルを
アレルギーの原因物質として知られるリナロール。たとえば、ラベンダーの香りに苦手意識がある方や、頭痛を感じる方などはアレルギーがあるのかもしれません。
しかし、この成分に対してアレルギーのない体質の場合なら、この事は気にする必要はありません。リナルールが持つ華やかでフローラルな香りを思いっきり楽しみましょう!
様々な産地のラベンダーオイルの中でも、オーストラリア・タスマニア産のラベンダーはリナロールがたっぷり。華やかな香り楽しめる一方で、香りの初端にあるツンつした部分の香りが抑えられているので、最初からリナロールに起因する華やかな香りがいっぱいに広がります。
※画像はラベンダーオイルの蒸留器
リナロールの含有が低い、低アレルギータイプのラベンダーオイルとは
ニュージーランド産のラベンダーオイル(NZラベンダー)。ここ数年で人気急上昇の特別なラベンダーオイルです。
『何か特別なの?』
そう、その特別な点はその成分構成。ラベンダーオイルの主要成分はリナロール。フローラルな香りの源泉となるこの成分がたっぷり入っているのがラベンダーオイルのキホンなんです。タスマニア産のラベンダーオイルならその含有量は概ね35%〜40%。が、ニュージーランド産のラベンダーオイルだとその含有量は15%ほど。半分以下ですね。
フローラル感の源泉で知られるリナロール。この成分が多く含まれるラベンダーオイルは華やかな香りが楽しめます。一方で、リナロールはアレルギーの原因物質としても知られていて、「ラベンダーの香りが苦手・・・」という方は、もしかするとリナロールへのアレルギーがあるかもしれません。
対して、ニュージーランド産のラベンダーオイル。リナロールの含有が少ないためフローラル感には欠けますが、アレルギー成分の含有が少ない「低アレルギータイプ」というのがその特徴。リナロールに代わって酢酸リナリルの含有が多いスッキリした香りが特徴の、世界的に見ても希少な珍しい成分構成のラベンダーオイルなのです。
香りの上ではタスマニア産のラベンダーオイルの対極の香りと言えますね。
両方の香りを比べられるお得なセットもあります。
産地によってこんなに違う、ラベンダーオイル
ラベンダーオイルの香りが苦手・・・そんな感想をお持ちの方の多くが苦手としてあげるのが香りの初端にあるツンとした香り。確かに多くの一般的なラベンダーオイルにおいてはこうした香りが目立つものも多いのですが、世界的に高い評価を受けている一部のラベンダーオイルでは異なります。
その代表例がブルガリア産やオーストラリア・タスマニア産のラベンダー。
多くのラベンダーオイルにある最初のツンとした香り。実はこの香りがラベンダーオイルが持つフローラルな部分を覆い隠してしまいます。このツンとする部分を取り除けたら・・・そんな香りが楽しめるのがタスマニア産のラベンダーオイルなのです。
意外に「苦手」という意見も多いラベンダーの香りですが、最初のツンとした香りが抑えられている『タスマニアンラベンダーオイルは別です!』というお客様も多く、産地の違いによる成分構成の違い、そしてそこからの香りの違いに驚くユーザーが多いエッセンシャルオイルです。
もし、最初に手にとったラベンダーの香りが嫌いでも、それでラベンダーの香りの好き嫌いを決めてしまわないで。もっとラベンダーオイルを深く知ると、きっと素敵な香りに出会えるかもしれませんよ。