アタマジラミ感染予防に効果のあったスプレーの作り方


ティーツリーオイルの「効果」としてオーストラリアで広く知られているのはアタマジラミ駆除。さらにこれを上手に利用することで、感染後の『駆除』だけでなく、感染前の『予防』にも活用することができました。
今回は経験上、とても効果のあったアタマジラミ予防についてご紹介しましょう。

使用するのは
水でうすめてつかえるティーツリーオイル
アタマジラミ駆除エッセンシャルオイルブレンド
・250mlの液体を入れることができるスプレー容器
・水(蒸留水が好ましいが水道水でも可)

まず、容器に30ml「水でうすめてつかえるティーツリーオイル」を加えます。
次に5mlの「アタマジラミ駆除エッセンシャルオイルブレンド」を加え、よく混ぜ合わせます。
そしてそこに水を215ml加えてよく混ぜ合わせます。混ぜると白濁しますが問題ありません。

上記の作業で、混ぜ合わせる順番を間違えた場合、うまく混ざり合わない場合がありますので注意してください。

混ぜる水は蒸留水が好ましいですが、なければ水道水やペットボトル入りの飲料水でも構いません。ただし、水質によってはオイルが完全に溶解しない可能性もありますが、それでも使用前にボトルを振って混ぜ合わせれば問題なく利用できます。

このスプレーを1日1〜2回、髪に直接スプレーして使用します。
実際に複数のスタッフとその家族が使用し、経験的にこのスプレーでアタマジラミの感染が予防することができました。

青臭く、刺々しい・・・これがフレッシュなラベンダーオイルへの正直な感想


鮮度の高いフレッシュな香り・・・こう聞くと爽やかでステキな香りをイメージしてしまいますが、これは全てのエッセンシャルオイルに当てはまるワケではありません。
その例の一つがラベンダーオイル。鮮度が高いラベンダーオイルには優しく包み込まれるようなフローラルな香りには縁遠い、青臭く刺々しい、でも存在感を主張したい、そんなちょっぴり思春期のような香り。

ティーツリーファームズには毎年、オーストラリア・タスマニアのラベンダー農園さんから、その年の一番新しいラベンダーオイルを直送していただいています。当初、農園さんからは「ラベンダーオイルは熟成したオイルの方が香りが良く、人気があるのに、どうしてわざわざフレッシュなオイルが良いの?」と不思議がられました。

世界的に高い評価を受ける高品質で、かつ、高鮮度のラベンダーオイルを日本で入手することはなかなかできません。
こんな高い品質のラベンダーオイルだからこそ、若い頃のちょっとヤンチャな香りを知ってもらって、そこから熟成した大人の香りへ変化してゆく、そんな成長の過程をお客様に楽しんでいただきたい・・・そんな思いから、毎年、まだ青い香りの残るフレッシュなラベンダーオイルを届けてもらっています。

こんな尖った香りも1年が経過した頃には驚くほどに穏やかに大人っぽく熟成した香りに変化するのですから、その成長には驚かされることでしょう。

子供の成長を見守るように、ティーツリーファームズでラベンダーオイルの成長を楽しみ、そして見守ってみませんか?

ペットのケアにエッセンシャルオイルを活用する時に気をつけたいこと


様々な用途のあるエッセンシャルオイル。上手に活用することで、ケミカルな素材を使用することなく、ペットのケアにも活用することができます。
ティーツリーラベンダーといったオイルの抗菌効果は傷口の消毒やスキントラブルにケアに効果的。また、レモンユーカリやレモンティーツリーといった素材は虫よけとして有効です。
そのほか、ティーツリーはダニ駆除やノミ駆除といった分野で高い効果が知られており、最近話題の多い様々な感染症の原因となるマダニに対してもオーストラリアでは経験的にその効果が広く知られていますから、魅力ですね。

ただし、使用に際して人に使うとき以上に気をつけなければいけないことは「適度な希釈」。なぜならペットの多くは体を舐める習性があるから。
特に猫にはティーツリーなどのオイルに含まれる一部の成分を分解する酵素がない場合が多く、こうした成分を多量に経口摂取してしまうと中毒症状を示すことも。ですから猫への使用は慎重に検討することをお勧めしています。
犬については、量と濃度を管理していれば危険性ほとんどありませんから、上手に活用してあげてください。

なお、一部にティーツリーオイルがペットに対して危険だという誤解もあるようですが、これは主に高濃度かつ多量の経口摂取を強いた例によるもの。このような行為は動物へのケアではなく、虐待であり、絶対に許されるものではありません。

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オーストラリア産なのに、オーストラリアでも入手しにくい・・・アニスシード・マートルとは


画像のこの木がオイルの採れるアニシスードマートルの木。その学名は「Backhousia anisata」。レモンマートルの木の学名が「Backhousia citriodora」ですから、植物としてこれらは兄弟のような間柄だということがお分りいただける事でしょう。

アニスシードマートルのエッセンシャルオイルは、その名前の通り、アニスシードオイルととても成分が似たオイルです。成分が似ているのですから、香りも当然似ている・・・ただ一つだけ、香りの上で決定的に違うのは「草っぽい香り」がしないこと。それは当然で、オイルの素材が草ではなく木だから。

アニスの香りは好みが別れるオイルですが、もし、苦手な理由が香りの中の「草っぽい香り」の部分なら、アニスシードマートルオイルなら大丈夫かも。
ところで、アニスシードマートルのオイルは強い鎮静効果があり、子育ての上でも役立つ不思議な香りですね。
オーストラリア固有の植物から抽出されたオイルではありますが、オーストラリア国内でも入手の難しい(量販店では取り扱われることのない)、希少なエッセンシャルオイルの一つです。

私が実践している、良い香りに出会うコツとは


良い香りに出会うコツはより多くの香りに触れること。

長くアロマをしていると、ついつい決まったブランドの決まった香りばかりを手にとってしまっていませんか? もちろん私達のような、エッセンシャルオイルメーカーとしてはこうした固定のお客様の存在は「とってもありがたい」ことではあるのですが。

たとえばペパーミントの香り。きっと誰もがすぐに想像できる「あの香り」があることでしょう。しかし、生産地や生産年が変われば、香りは様々。そう、実はあなたにとっての「あの香り」と、他の方にとっての「あの香り」は同じではないかもしれません。
ペパーミントオイルといえば北米産などがメジャーなのですが、オーストラリア産のペパーミントは香りが大きく違います。こんな場面で「もう、知っている香り」だと決めつけてしまうことで、せっかくの出会いのチャンスを失ってしまっていませんか?

読者の方は驚かれるかもしれませんが、私自身、ティーツリーオイルやオイルを活用した商品など、他社メーカー様の商品を実は頻繁に購入しています。旅先でも必ず、地元産の商品を手に取ります。もちろん数々のエッセンシャルオイルも。
なぜなら、そこにエッセンシャルオイルが持つ、今まで知らなかった「香り」や「魅力」との出会いがあるかもしれないから。また、商品の改良に役立つアイディアが見つかるかもしれませんし、お客様よりお問い合わせを頂いたときに、自社商品の魅力をしっかりとお伝えさせていただくための知識にもなります。

知っている「あの香り」という固定観念があることで、より素敵な香りに出会うチャンスを逃してしまうのはもったいない・・・だからこそ、より多くの香りに触れる機会を持ちたい・・・私はそう考えています。
もちろん、ティーツリーファームズのお客様には他社様の商品を試されたあとには必ず戻ってきていただきたいですけれど。

化学的に考える・火傷にラベンダーオイルが効果的と言われる理由とは?


その高い鎮静効果で、睡眠導入効果を期待しても多用されるのがラベンダーオイル。特にリナロールの含有割合の高いラベンダーはフローラルな香りが好まれ、人気があります(一方で、一部の体質の方にはこの成分が合わずに頭痛の原因となることも知られています)。

さて、こんなラベンダーオイル。火傷対策にも効果的という話を耳にされた方も多いのではないでしょうか。話の由来はわかりませんが、かなり古くから知られている活用方法のようで、オーストラリアでも年配の方を中心に活用されていた方が多いようです。
ではなぜ火傷に効果があるのか、化学的に考えてみましょう。

ラベンダーの主成分はリナロール。たとえばオーストラリア・タスマニア産のラベンダーオイルには平均で38%ほど含まれています。
実はこの成分、ティーツリーオイルに多く含まれ、その強い抗菌効果の源泉として知られるテルピネン4オールと同じ第3級アルコール(これは化学的な分類上のことで、お酒・アルコールのグレードの話ではありません)として、化学的にかなり近い成分なのです。
そして、この双方には高い抗菌効果がある・・・。つまり、この抗菌成分の含有の多さにその理由があったのです。

火傷によって皮膚の組織が傷つくと、水ぶくれができたりと皮膚に損傷が現れます。この損傷した皮膚には細菌や微生物が侵入しやすくなり、感染症を引き起こしやすくなるのですが、ラベンダーオイルの主成分リナロールの抗菌効果により、このリスクを抑制してくれる効果が。同時この成分には軽い麻酔効果があり、痛みを緩和してくれます。

さらに心理的な効果も忘れてはいけません。リナロールには鎮静効果があることが知られており、アクシデントで緊張し、高ぶった精神状態を解きほぐしてくれる効果も同時に期待できるのです。

つまり、これらの「殺菌効果」「麻酔効果」「鎮静効果」の3つが融合・支えあうことで火傷に対する有効性という形で、ラベンダーオイルの効果が古くから理解されるようになったようです。

エッセンシャルオイルには様々なMyth(根拠のあまりない神話・俗説のようなもの)が多いと言われますが、「火傷にラベンダーオイルが効果的」という話にはちゃんとこのような化学的な根拠がありました。

水虫菌の天敵は「ティーツリーオイル」


ティーツリーオイル
の魅力は「抗菌」だけでなく「抗カビ効果」。カビ(真菌)の駆除にとっても効果があります。お部屋のカビの退治や、果樹の樹皮に生えて木にダメージを与えるカビやキノコの退治にも活用できますね。
そしてこのカビの一種が原因となって引き起こされるのが水虫。そう、水虫菌(白癬菌)にとって、ティーツリーオイルはまさに天敵なのです。

実際に使用に際して気をつけなければいけないのはその濃度。濃いほどに良く効きそうな気がするのですが・・・実際には肌への影響が強くなりすぎて、赤くなったりかゆみを伴う湿疹などの症状が出てしまう場合も。ですから、十分に希釈してから使用しましょう。目安は1〜3%。特にピンポイントではなく広範囲に使用する場合には低めの濃度がいいかも。
ティーツリーオイルをキャリアオイルで希釈したものを綿棒やコットンで使用する方法のほか、水溶液(水でうすめてつかえるティーツリーオイル)を5倍程度に水で希釈したものをスプレーで使う方法などが考えられますね。

一方で、同じ水虫菌(白癬菌)が原因となる爪水虫の場合には別のアプローチが必要となりますので、こちらの記事を参考にしてください。

出荷商品成分分析表:ティーツリー UP45+ <50mlボトル>


ティーツリーオイルの成分分析について
本成分表は現在、現在出荷をさせていただいておりますティーツリーオイル(UP45+)の品質をお客様にご確認いただき、安心してお求めいただく為に掲載をさせていただいております。
本商品がその成分上、ティーツリーオイルとしての国際品質基準(ISO4730)を満たした高品質なオイルである事をご確認いただけます。
なお、本商品はオーストラリア郵便による厳正な審査により、最新の国際航空輸送の基準(危険物輸送制限に抵触しない)を満たしていることを確認していますので、安心してお求めいただけます。

出荷商品成分分析表

Tea Tree Ultra Premium Grade 45+
(ティーツリー・UP45+)
<50mlボトル>

学 名: Melaleuca Alternifolia+Melaleuca quinquenervia
生産国: オーストラリア
生産年: 2018年
解析日: 2018年7月1日

バッチナンバー TT-UP080

成分名称 含有量(%) ISO4730基準値(%)
alpha-pinene 1.9 1 – 4
sabinene 0.1 微量 – 3.5
alpha-terpinene 7.0 6 – 12
para-cymene 1.8 0.5 – 8
limonene 1.0 0.5 – 1.5
1.8-cineole 1.6 微量 – 10
gamma-terpinene 15.4 10 – 28
terpinolene 2.4 1.5 – 5
terpinen-4-ol 45.4 35 – 48
10 alpha-terpineol 2.2 2.0 – 5
11 aromadendrene 1.5 0.2 – 3
12 ledene 1.0 0.1 – 3
13 delta-cadinene 1.2 0.2 – 3
14 globulol 0.3 微量 – 1
15 viridiflorol 0.1 微量 – 1

※ISOの基準値は2017年の改定値です。

今日現在、出荷しているオイルの成分分析は上記のようになっております。
オイルは一定周期で入れ替わっており、ロットが変わりますと成分内容も若干変化いたします。ご注文いただいた時期によっては上記成分と若干異なる商品がお手元に届く場合がありますので商品に添付させていただいた品質証明書のバッチナンバーで御確認ください。

 

汗ばむこの時期に活躍する、ニオイを退治するフットスプレーの作り方


靴のニオイ、そして足のニオイ・・・気温と湿度が上がるこの時期からだんだんと気になりますね。で、オススメなのがエッセンシャルオイルを使ったフットスプレーです。
ただし、オイルの良い香りで嫌なニオイをマスクしてごまかしてしまうだけでは意味がありません。ちょっと工夫をしてニオイの原因から除去してしまう、そんなスプレーを作ってみましょう。

用意するもの
・スプレー容器(容器はガラス、またはPET樹脂製がお勧め)
・精製水(またはペットボトル入りの飲用水)100ml
・無水エタノール 10ml (なくてもOK)
ティーツリーオイル10滴 または ティーツリーオイル・エクストラクト3滴
ペパーミントオイル 10滴
※1滴あたりの量は標準的な0.05mlで計算しています。

スプレー容器でこれらを混ぜ合わせれば完成です。無水エタノールがあれば、エッセンシャルオイルの多くが水に溶解しますので使いやすくなりますが、ない場合でも使用前に容器をよく振ってオイルを水に攪拌させてから(白く濁ったようになる)スプレーすれば問題ありません。
ティーツリーオイルを加えるのは抗菌効果に期待しているから。ニオイの原因となる雑菌の増殖を抑制し、ニオイ予防に劇的な効果があるんです。ティーツリーオイルの代わりにティーツリーオイル・エクストラクトを使用する場合には3〜4滴が目安。ティーツリーオイルよりも香りが控えめですから、スッキリしたペパーミントの香りが引き立ちますね。もちろん、水虫予防・対策にも同時に効果が期待できます。

スプレーは足に直接使用するほか、靴下にも。帰宅後は靴の中にスプレーしておけば、翌朝は快適に。フットスプレーはお出かけ時だけでなく、就寝時に軽くスプレーするのも効果的です。
フットスプレーとしてだけでなく、意外にニオイの原因となってしまうカバンの中などにも実は効果的です。

このスプレー。ティーツリーオイルペパーミントオイルの成分が体質に合っていることが使用の必須条件となりますので、使用前には事前にパッチテストをしておくことをお勧めします。

レモンマートルの香りを楽しむために、知っておきたいシトラル成分の特徴


鮮烈な香りで知られるのがレモンマートルオイル。植物学的分類ではレモンとは全く関係のない、オーストラリア大陸固有の樹木の葉から、まるでレモン果汁を思わせる澄んだフレッシュな香りが抽出されるということで、10年ほど前にオーストラリア国内で大ブームとなり、日本でもハーブティーを中心に複数の専門店さんができたことを記憶しています。

ところでこのレモンマートルのエッセンシャルオイル。その成分のほとんどがシトラル成分。これはとっても強い成分ですから、このオイルは肌には直接使用できませんし、使用する際には十分な希釈が必要になります。芳香を目的にディフューザーで使用した場合でも、高濃度で使用すると「目がチクチク」しますから、ここでも濃度調整が必要になります。もっとも、とても強い香りですから、あまり高濃度で使用しなくても十分に香りを楽しむことができますから、一般的な精油と比較して「控えめの使用」がオススメ。

一方でこのシトラールはデリケートな成分ですから保管コンディションも重要です。酸化による香りの劣化を受けやすいので(香りが強いので劣化しても目立ちにくいメリットはありますが)、長期保存にはボトル内の酸素を減らすための小分けが基本。加えて太陽光(主に紫外線)による影響での劣化もありますので、遮光瓶(紫外線を通しにくいブラウンのボトル)での冷暗所保管も意識することがポイントです。
※このような事情もあって、ティーツリーファームズでは特にレモンマートルにおいては多くの在庫を持たずに、こまめな入荷による、できるだけ鮮度の高いオイルの出荷を意識している商品となっています。

ところで、植物としてのレモンマートルは栽培に手がかからず、植物そのものが環境に強いため(元々、オーストラリアに自生しているのですから当然なのですけれど)、ティーツリーファームズ本社のあるこの地域では街路樹としても多用されています。
画像の木はスーパーマーケットにある駐車場横に植えられたもの。ティーツリーファームズのスタッフも自宅に植えていますが、肥料も農薬も必要なく、雨が少ない真夏でも散水する必要がほとんどない、実に「手のかからない良い子」ですね。