お風呂で「水でうすめてつかえるティーツリーオイル」の使用をオススメしない理由


抗菌力に優れたティーツリーオイルを使ってアロマバスを楽しみたい・・・でも、ティーツリーオイルは水に溶けないし・・・なら「水でうすめてつかえるティーツリーオイル」を使えば良いのかな・・・
こんなイメージでしょうか、時々いただくのが『お風呂で使う場合には「水でうすめてつかえるティーツリーオイル」をどれくらい使えば良いのでしょうか』というお問い合わせです。
結論から言いますと、アロマバスとしてお風呂での利用には適しません。
今回はこの理由をご説明しましょう。

マンションに多いユニットバスの浴槽を例にしましょう。そのお湯の量は250リットル(250,000ml)程度です。ここに抗菌効果が期待できる量のティーツリーオイル濃度(0.05%)を加えようとした場合、ピュアオイル換算で125mlのオイルが必要となります。
「水でうすめてつかえるティーツリーオイル」は1本あたり125mlですが、ティーツリーオイル濃度は15%ですので、6〜7本分を加えていただかなければこの濃度は実現できないことになります。ということで、この商品が入浴でのご利用には適さないことがご理解いただけるかと思います。

ではお風呂ではどのようにすれば良いのか。オススメはティーツリーオイルキャリアオイルの組み回せです。ティーツリーオイルをキャリアオイル(ホホバオイルやマカデミアナッツオイル)で適度な濃度(体質によりますが0.1%未満がより安全です)にまで希釈したものを加えて、これを撹拌しながらご利用いただくのが経済的ですし、現実的な選択となりますね。
湯面よりは心地よいエッセンシャルオイルの香りが立ち上りますし、湯上がりには肌をオイルがコーティングしてくれますから、抗菌と同時にモチモチ肌&スベスベ肌になりますよ。

アルコール消毒でカサカサになった肌にホホバで保湿トリートメント


コロナやインフルエンザなどの流行で欠かせなくなるのが手のアルコール消毒。自宅だけでなく、職場や買い物先のショッピングセンターなどにも設置され、利用する事も多いかと思います。

アルコール成分は殺菌・消毒効果がありますが、同時に皮脂を溶解する作用があり、この結果、肌に必要な潤い成分までもが失われてしまってカサカサ肌に悩むことになってしまいます。

ですから、自宅に戻った後にはこんな肌を保湿効果に優れたゴールデンホホバで優しくケアしてあげましょう。特に今なら抗菌効果が期待できる「ナチュラル抗菌タイプ」や「ラベンダーフレグランスタイプ」が良いかも。
375ml入りの大きなボトルなら置いたままポンプを押すワンプッシュで適量が取り出せるので、特にハンドケアには便利ですね。ゴールデンホホバオイルはベトベト感が少なく、肌にスッと馴染みますから、手の甲だけでなく手のひらや指にだって使えます。

外出先ではアルコール消毒という「堅い鎧」が欠かせない毎日ですが、自宅ではアルコール消毒でダメージを受けた肌のケアと同時に保湿と抗菌に優れたホホバオイルを活用した「柔和な守り」がきっと役立つことでしょう。

香りで抗菌・お客様にも迎える側にも優しい抗菌空間づくり


空気中にフワフワと広がる抗菌ミスト。
超音波式のディフューザーを使えば、ティーツリーオイルの抗菌成分として知られる「テルピネン4オール4オール」をたっぷり含んだメディフレグランスの抗菌エッセンシャルオイルを簡単に空間に拡散することができます。
空間に拡散した細かい霧状のミストによって心地よい加湿が得られると同時に、細かい粒子になったメディフレグランスの天然抗菌成分が広がります。

もちろん、広がるのは抗菌成分だけではありません。天然のエッセンシャルオイルの優しくも素敵な香りが一気に広がりますから、お客様に抗菌を意識されることなく、空間をさり気なく香りで彩ることができますね。そして、空間のオーナーの皆様には、この香りを追うことで、抗菌成分の広がりを確認いただくことが可能になります。

昨今、空間の抗菌は高い関心を集め、抗菌エッセンシャルオイルはあちこちで採用され始めています。
メディフレグランスで訪れるお客様に、そして迎える側の皆様にも優しい抗菌空間づくりを始めてみませんか?

『只今、香りで抗菌中』・・・メディフレグランスはそんな空間づくりにきっと役立ちます。

「ユーカリ・ラディアータ」の魅力とは?


ユーカリの香りといえば、独特のツンツンした香り。1,8シネオールという成分によるこの香りは強い刺激がある一方で、喉や鼻のグスグズを抑えてくれる効果があり、風邪や花粉の時期にはとても役立つ成分です。

この成分の含有が特に多いのがブルーマリー種のオイルで、この成分が占める割合は全体の90%以上。中国産の多いグロブルス種のユーカリはこの成分が全体の約80%を占めています。

対してオーストラリア産のラディアータ種の場合、この成分は約70%。そのためユーカリ独特の香りがありながらも、穏やかに香りが楽しめます。
このことから、シネオールの香りを含むユーカリの中で、特にアロマテラピーで人気のある種類ですね。

ティーツリーファームズでは抗菌エッセンシャルオイル『メディフレグランス』で出荷しているほか、水で希釈して使える水溶性エッセンシャルオイル『アクアフレグランス』でもラディアータ種の香りを出荷しています。
超音波式のディフューザーをお使いならメディフレグランスがオススメ。加湿器をお使いなら水溶性のアクアフレグランスが簡単に活用いただけるかと思います。
ぜひ、オーストラリア産の魅力的なユーカリの香りをお試しください。

※ラディアータ種のピュアオイルについては国連の定める国際輸送制限により出荷していません。

格安でティーツリー抗菌石鹸を自作する実験


ウィルス対策には手洗いが重要! そこで今回は格安でティーツリー抗菌石鹸を自作する実験です。

今回、用意したのはスーパーマーケットで売られていた、一番安いプライベートブランドの液体手洗い石鹸。ここにティーツリーを加えて抗菌手洗い石鹸作りです。

ティーツリーオイルの濃度は十分な抗菌効果が期待できるとされる3%にしました。
画像左側はティーツリーのピュアオイルを加えたもの、右側は水でうすめてつかえるティーツリーオイルを加えたものです。
オイルを加えてよく混ぜ合わせると、双方とも液体は白く濁りました。そして更に見られた変化は、洗剤のトロリとした粘り失われること。特にピュアオイルを加えたほうは、水にようにサラサラした液体に変化しました。
この状態のままで一日静置。

すると、右側の水でうすめてつかえるティーツリーオイルを加えた方に成分の分離が確認されました。再び混ぜ合わせることで問題なく使用できましたが、毎回混ぜ合わせなければいけないのは少し不便ですね。
一方でピュアオイルを加えた方には分離はなし。
この状況より、格安液体石鹸作りにはピュアオイルを利用するほうが良いようでした。

ちなみに仕上がった液体石鹸は粘性が低い分だけ少し泡立ちが減りましたが、それでも手洗いでの使用であれば問題を感じないレベル。サラリときれいに洗えました。
より抗菌効果を高める場合には、ティーツリーオイル以外にティーツリー・抗菌エクストラクトを加えるオプションも考えられますね。

自作する場合の注意点は加えるエッセンシャルオイルの量。オイルの量が多すぎる場合(濃度が高すぎる)で、オイルの成分が体質に合わない方の場合、スキントラブルの原因となる可能性があります。
このほか、手洗い用ではなく、ボディーソープとして全身に使用するのも敏感肌の方にはリスクがあるかもしれません。

なお、この記事は今回利用した液体石鹸での実験結果ですので、利用する石鹸の種類によっては異なる結果になる可能性がありますことをご理解ください。

お役立ち関連情報:マスク用ティーツリースプレーの作り方&使い方

化学的に説明できる、抗菌効果に優れたラベンダーオイルとは?


抗菌といえばティーツリーオイルという印象ですが、実はラベンダーオイルにも優れた抗菌効果が知られています。古の人々はこれを経験的に知っていたのでしょう、ヨーロッパではラベンダーが中世から伝染病予防などで活用されていたそうです。

ラベンダーオイルの抗菌成分はリナロール。化学的にはティーツリーの抗菌成分として知られるテルピネン4オールに似たもので、同じモノテルペノールに属します。
リナロールは優れた抗菌作用と同時に鎮静作用、そして軽い麻酔作用が知られていますので、ラベンダーオイルが火傷のケアに効果的だという有名な話も、化学的に説明のできるものだと言えるでしょう。

ところでラベンダーオイルはその主成分をリナロールと酢酸リナリル(リナリルアセテート)の2つの成分で占めています。
具体的な例として2019年産のオーストラリア・タスマニア産のラベンダーオイル(LA-191)の場合、リナロールは39.5%、酢酸リナリルは31.3%です。
2019年産のニュージーランド産ラベンダーオイル(NZLA-191)の場合、リナロールは12.5%、酢酸リナリルは49.1%です。

酢酸リナリルには鎮静効果が知られていますが、抗菌成分としての効果はほとんどありませんので、「抗菌」を意図してラベンダーを選択する場合にはリナロールの含有が多いオーストラリア・タスマニア産のラベンダーオイルを選択する方が良いと言えるでしょう。

ちなみに、リナロールにはアレルギー性があり、体質に合わない場合には頭痛や香りに対する強い嫌悪感の原因となることが知られています。こういった体質の方が「鎮静作用」を目的にラベンダーオイルを選択する場合には、酢酸リナリルの含有が多く、同時にリナロールの含有が少ないニュージーランド産のラベンダーオイルの選択が良いと言えるでしょう。

マスク用ティーツリースプレーの作り方&使い方


強力な抗菌成分を含有するティーツリーオイル活用が注目を集めているようです。そこで今回はマスク用のティーツリースプレーの作り方をご紹介しましょう。
鼻からの呼吸が楽になりますよ。

<用意するもの>
・スプレー容器(携帯できる50mlほどの小さなものがオススメ)
水でうすめてつかえるティーツリーオイル(15%水溶液)
・水(ペットボトルに入った飲用水でOK)

スプレー容器に対して5分の1の量(50mlなら10ml)、水でうすめてつかえるティーツリーオイル(15%水溶液)を加えます。この量は厳密である必要はなく、おおよその量で大丈夫(目安は『水でうすめてつかえるティーツリーオイル』の白いキャップ2杯弱の量)。
残りの5分の4の量に水を加えて、よく混ぜ合わせて完成。
これでティーツリーオイル濃度3%のスプレーになります。ほとんどの場合で1%前後の濃度があれば抗菌効果が見られますので、十分な濃度です。

<スプレーの使い方>
マスクをテーブルなどに置いて、マスクの外側から1〜3回スプレーします。
清涼感と香りが感じられますが、これが薄くなったと感じた場合、再度スプレーします。再スプレーまでの間隔は3時間程度が目安です。

<注意点>
・肌に触れるマスクの内側にはスプレーしないこと。
・マスクを装着した状態でスプレーしないこと。
・多量にスプレーしないこと(目に刺激を感じます)。

アルコール成分を含まないティーツリーファームズの商品では問題ないのですが、他社様ではエタノールを使って水溶化した水溶性ティーツリーオイルもあります。こうした商品の場合、高濃度のアルコールを長時間吸引してしまう事になるので、このレシピは適しません。

ティーツリーオイルには優れた抗菌成分のが知られており、過去の医療機関との共同研究ではディフューザーを利用したオイルの噴霧で入院患者さんの肺炎の減少が報告されました。
このほか、花粉やダストによるアレルギー症状の緩和にも効果が期待されます。
これからの時期にティーツリーオイルをもっと活用してみませんか?

<ユーザーから頂いたコメント>
『ティーツリースプレーですがものすごい効果でびっくりしています。マスクってどうしても数時間後にはニオイがしてきますが定期的なスプレーを欠かさずしているだけで一日ニオイがしませんでした。』

作られてからの時間経過とエッセンシャルオイルの香りの変化


ティーツリーファームズの商品には生産年を記載しています。これは当社の創業が鮮度の高いオイルの方がより良い香りを楽しんでいただけるティーツリーオイルであったこと、そして生産地からの直販で常に鮮度の高いティーツリーオイルを出荷させていただける環境にあることがその理由です。

一方で時間の経過がその香りにほとんど影響を与えない場合もあります。その理由は2つ。1つ目はオイルの成分構成の上で化学的に酸化等、時間の経過による劣化を受けにくい性質を持っている場合、2つ目は酸化や大きな温度変化などの影響を受けない優れた条件で保管されていた場合。

ティーツリーレモンマートルの場合、比較的酸化による香りの変化(劣化)が大きいため、意識して鮮度の高いオイルを選択するのがポイントです。対してペパーミントスペアミント、ユーカリ(グロブルス種など、その成分が1,8シネオールを中心に構成されているオイル)などでは時間の経過(5年ほど)があっても香りにほとんど変化を感じることはありません。

一方で、時間の経過により香りが良くなるオイルも。原理的にはティーツリーオイルなどで起きている変化と同じなのですが、ラベンダーオイルではその香りがまろやかで好ましいものに変化するため、むしろ一定期間以上経過したオイルの方が人気があり、より高い評価を受けます。こんなこともあってラベンダーオイルの場合、作られたばかりのフレッシュなオイルではなく、ハーベストより半年から1年間「熟成」させたオイルを出荷する場合が多いのです。

メーカーでの保管条件については一般ユーザーには見分けることが難しいところですが、エッセンシャルオイルに関する知識・情報・経験が豊富で、さらに農園・ハーベスターに近い立場・位置で取扱出荷量の多い(在庫の回転が早い)メーカーであることは一つの判断材料になることでしょう。

マイナーなエッセンシャルオイルが生産者・生産ロットごとにその香りに違いが大きい理由


マイナーなエッセンシャルオイルの多くは家族経営の農園主のパッション・情熱に支えられて作られている場合がほとんどです。うまく採算が取れて商業的に成功するケースがある一方で、残念ながら品質が確保できなかったり、採算がとれるだけの十分な生産量が確保できなかったり、販路が見つからなかったり、と様々な理由で失敗・撤退してしまう農園も多くあります。

世界的に取引量の多いメジャーなオイルの場合、ISO・国際標準化機構(International Organization for Standardization)による品質規格が設けられていたりするため、その成分は比較的平準化されています。ティーツリーオイルがその代表的な例ですが、それでもまだその香りには結構な違いがありますよね。
一方でマイナーなオイルの場合、こうした規格がありませんから仕上がったエッセンシャルオイルは生産者ごとにその香りも成分構成も「別のオイルじゃない?」と言えるほどに大きく異る事が珍しくありません。さらに生産量が少ない分だけブレンド等によっての平準化も困難なため、生産年やロットごとによる差異も多く出る傾向があります。

顕著に現れるこうした差異に対して『本物?偽物?』などという疑念を持つ方もあるようですが、生産地の違いや生産者の違い(蒸留技術など、技量による差も含まれます)、植物ごとの個体差や気候変動の影響を強く受ける農業生産物であるという事実を理解すれば、特に生産量の少ないエッセンシャルオイルにおいて見られる差異は珍しいことではない事が理解できることでしょう。

家族経営だから、エッセンシャルオイルだって家ごとに違うんです!


前回の記事で、オーストラリアの小規模な家族経営農園の話題に触れました。そこで今回はそんな農園さんの話をもう少し深くご紹介しましょう。
こうした小規模な農園さんの多くは自宅に隣接した農園を経営しています。その生産規模はエッセンシャルオイルの生産量に置き換えると年間数百キロから1トンほど。小規模とはいえ数百エーカー(東京ドームがいくつ入る?)といった規模ですから日本で言う小規模農園とはスケールが違います。

で、そこから採れるエッセンシャルオイルですが、植えられた植物の個性と土壌環境、気候、そして蒸留技術の影響を受けて、同じ植物名であっても生産されたオイル成分構成は結構違うんです。例えばレモンティーツリーオイルロザリーナオイルなどで生産農家ごとの違いが成分分析結果に顕著に表れます。
特に植物の個性については、その苗木が最も好ましい成分のオイルが抽出される木を元に挿し木によるクローンで株数を増やして生産されますので、農園ごとの違いはさらにハッキリしたものになるのです。

ワインでも、ブドウの栽培から醸造までの工程を経て、そのワインは隣接する農園とは大きく違う仕上がりになる、というのは有名な話ですが、エッセンシャルオイルにおいてもこれと似たような状況があるのです。