抗菌と抗ウイルス効果が知られる成分「シトラール」を多く含むレモンマートル


抗菌と抗ウイルス効果が知られる成分で、しばしば名前が出るのが「シトラール」という成分。そのため、「シトラール配合」などを謳った除菌シートなどをしばしば見かけますね。
シトラールは主にゲラニアール (geranial) とネラール (neral) を合わせたものの総称です。そのため、エッセンシャルオイルの成分表には通常、ゲラニアールとネラールの、それぞれの含有量が記され、これらを合算してシトラール含有量として表示されるのが一般的です。
さて、このシトラール成分を多く含有するエッセンシャルオイルとして名前が挙がるのはレモングラスですね。含有の割合は約70%程になります。しかし、これをさらに大きく上回るエッセンシャルオイルオイルがあることをご存知でしょうか?
そのオイルの名前はレモンマートルオイル。なんとシトラールの含有割合が90%を超えています(成分分析表)。

レモン果汁を思わせる鮮烈でパワフルな香りが特徴で、オーストラリアではアロマや食用のほか、抗菌作用を生かした洗剤なども製造されています。
一方で成分が大変強いため、ピュアオイルが肌に直接触れると発赤や湿疹などの原因となったり、アロマでも高濃度で使用した場合には目や粘膜に刺激を感じることがありますから、取り扱いに注意が必要なオイルです。
その優れた抗菌・抗ウイルス効果を上手に活用するためには適度なキャリアオイルによる希釈や水溶化による希釈がポイントになってくるでしょう。
そのためレモンマートルではエッセンシャルオイルのほか、水溶性エッセンシャルオイル(アクアフレグランス)も選択肢になります。

なお、「シトラール」と名前が似ているのが「シトロネラール」で、レモンユーカリオイルに多く含まれる、虫よけ効果に優れた成分として知られます。しかしこれら2つは化学的に全く別の成分ですので混同しないよう気をつけてください。

アロマデフューザーの使用で「いびき」が減った!


前回の記事でウイルス感染予防を期待してのディフューザー使用についてご紹介しました。今回はこれに関連して利用者の方が気がついた面白い事実、「いびきの軽減」についてご紹介したいと思います。
就寝時のディフューザーの利用の目的はリラックス効果とウイルス感染予防でしたが、継続して使用するうちに「いびき」にも効果があることがわかったのだそうです。

この方のパートナーの場合、鼻がつまり気味で普段より「口呼吸」が多いのだそうで、空気が乾燥するとさらに鼻からの呼吸が困難になるようです。そしてこれが「いびき」につながっていたようです。
事実、就寝時に枕元から1メートルほど離れた棚に置いてディフューザーを使用していたのですが、3時間ほどでディフューザーが止まってからさらに数時間経過し、空気が乾燥しはじめて呼吸がしにくくなった頃に「いびき」が始まるのだそう・・・そこでディフューザーを再び始動。するとすぐにこの「いびき」は止まるという・・・。使用しているのは抗菌エッセンシャルオイル『メディフテグランス』のラベンダーでした。
おそらく適度な湿度と抗菌エッセンシャルオイルに含まれる成分による呼吸改善が理由だと思われます。

アロマが「いびき」予防に効果を示すことが発見された、とても興味深いケースでした。

ウイルス感染予防にメディフレグランスをディフューザーで使い続けている理由


今回はウイルス感染とそれに関連する肺炎が懸念される時期に、ティーツリーファームズのスタッフとその家族が抗菌エッセンシャルオイル『メディフレグランス』を噴霧量の多い超音波式のディフューザーで使い続けている理由をお話したいと思います。

ティーツリーファームズが日本の医療機関との共同研究を行ったのが2014年から15年にかけてでした。高齢者の方の入院が多いこの医療機関との当初の研究目的は認知症患者さんの症状改善効果を調査するものでした。この病院では認知症患者さんに加えて、気管切開手術を受けた患者さんの入院が多く、風邪やインフルエンザの流行る11月頃からこうした病気が原因となって肺炎になり、亡くなるケースがあることから、感染予防には特に気を使っている環境でした。
ご存知の通り、メディフレグランスの主成分はティーツリーの抗菌成分として知られるテルピネン4オールです。この成分は優れた抗菌効果で知られていますが、当初の目的であった研究の結果は、睡眠時間の安定による深夜のナースコール減少・睡眠薬の使用の減少となってはっきりと現れました(詳細記事:認知症患者さんへのシニアアロマの睡眠効果
一方で、医師が感じた大きな変化は風邪の減少です。研究では主に病室で就寝時にメディフレグランスを使用していましたが風邪をひく患者さんが大きく減少し、同時に肺炎にまで悪化するケースが減少しました。

コロナウイルスについては、初期の症状が風邪のようなもので、それが悪化して肺炎に進むことが知られています。果たしてコロナウイルスに対して、メディフレグランスに感染予防や感染後の肺炎へと進む「悪化」を抑止する効果があるのかは研究がされていないため分かりませんが、このような過去の研究データによる可能性として効果が期待できると推測して使用しています。
また、空気中に浮遊するウイルスはディフューザーや加湿器を使って湿度を高めることにより、浮遊数を減少させることができるほか、のどの粘膜の防御機能が高められる事が知られていますので、もし仮にメディフレグランスによる十分な抗菌効果が得られなかった場合においても、一定の役割を果たしてくれるものと期待しています。

これが私達がメディフレグランスとディフューザーを使い続けている理由です。

なお、未だ解明されていないウイルスが対象となっているため、今回の記事の内容には科学的に十分な裏付けがとれていない、過去の検証結果からその関連性が推測される事実が含まれていますことをご理解ください。

空間の抗菌を目的にアロマを利用するための、3つの重要なポイント


空間の抗菌に関心が高まってきました。特に気密性の高いマンションのお部屋など、締め切った空間というのは、抗菌力に優れたエッセンシャルオイルを活用したアロマでの抗菌に適しています。
今回は抗菌を目的としてアロマを活用する際の重要な3つのポイントをご紹介しましょう。

1.抗菌成分を豊富に含んだ精油を選択する

普段は香り優先で精油を選んでいることでしょう。しかし、目的が抗菌となれば、注目しなければいけないのが抗菌成分。この成分が豊富に含まれた精油を選択することがポイントとなります。
抗菌力で研究が進み、その効果がよく知られる精油といえばティーツリーオイルラベンダーオイルですね。ティーツリーオイルの抗菌成分として知られる「テルピネン4オール」を精油を二次蒸留することで抽出・濃縮して作られる微香性の抗菌エクストラクトも選択肢です。
このほか、香りと抗菌を両立する「抗菌エッセンシャルオイル(メディフレグランス)」も選択肢になるでしょう。オレンジやミントなど13種類の香りが選択できるのが魅力です。

2.噴霧量の多いディフューザーを選択する

どんなに抗菌に優れたオイルを使っても、空間への拡散力に劣っていては十分に機能しません。オイルをドロップして静置するだけの方法では力不足です。アロマポットを使ってキャンドルや熱で拡散する方法も空間に香りを漂わせるには良いでしょうが、抗菌成分を拡散する目的では十分とはいえません。
ここで利用をオススメするのは超音波式のディフューザーです。超音波振動で水とともに抗菌成分を多量に含んだ精油をミストとして空間に拡散してくれる、そんな機器です。ただ、超音波式のディフューザーも噴霧量は機器によってさまざま。ですから店頭で試運転されているものを確認して、噴霧されるミストが常にはっきり見える機種を選択しましょう。

3.意外な盲点は香りに慣れてしまうこと

単なる芳香とは異なり、比較的高い能度で長時間使用することになる抗菌目的でのアロマ。そのため香りに慣れてしまうことで香りが感じられにくくなり、使用量・濃度が高くなる傾向があります。
そのため、適度な濃度で安全に利用するために、使用する際には必ずオイルの使用量を計量することが重要です。このほか、メディフレグランスを利用したり、ブレンド等で香りを変えて利用することで、こうした慣れによる使用量の増加をコントロールすることが可能です。

お風呂で「水でうすめてつかえるティーツリーオイル」の使用をオススメしない理由


抗菌力に優れたティーツリーオイルを使ってアロマバスを楽しみたい・・・でも、ティーツリーオイルは水に溶けないし・・・なら「水でうすめてつかえるティーツリーオイル」を使えば良いのかな・・・
こんなイメージでしょうか、時々いただくのが『お風呂で使う場合には「水でうすめてつかえるティーツリーオイル」をどれくらい使えば良いのでしょうか』というお問い合わせです。
結論から言いますと、アロマバスとしてお風呂での利用には適しません。
今回はこの理由をご説明しましょう。

マンションに多いユニットバスの浴槽を例にしましょう。そのお湯の量は250リットル(250,000ml)程度です。ここに抗菌効果が期待できる量のティーツリーオイル濃度(0.05%)を加えようとした場合、ピュアオイル換算で125mlのオイルが必要となります。
「水でうすめてつかえるティーツリーオイル」は1本あたり125mlですが、ティーツリーオイル濃度は15%ですので、6〜7本分を加えていただかなければこの濃度は実現できないことになります。ということで、この商品が入浴でのご利用には適さないことがご理解いただけるかと思います。

ではお風呂ではどのようにすれば良いのか。オススメはティーツリーオイルキャリアオイルの組み回せです。ティーツリーオイルをキャリアオイル(ホホバオイルやマカデミアナッツオイル)で適度な濃度(体質によりますが0.1%未満がより安全です)にまで希釈したものを加えて、これを撹拌しながらご利用いただくのが経済的ですし、現実的な選択となりますね。
湯面よりは心地よいエッセンシャルオイルの香りが立ち上りますし、湯上がりには肌をオイルがコーティングしてくれますから、抗菌と同時にモチモチ肌&スベスベ肌になりますよ。

アルコール消毒でカサカサになった肌にホホバで保湿トリートメント


コロナやインフルエンザなどの流行で欠かせなくなるのが手のアルコール消毒。自宅だけでなく、職場や買い物先のショッピングセンターなどにも設置され、利用する事も多いかと思います。

アルコール成分は殺菌・消毒効果がありますが、同時に皮脂を溶解する作用があり、この結果、肌に必要な潤い成分までもが失われてしまってカサカサ肌に悩むことになってしまいます。

ですから、自宅に戻った後にはこんな肌を保湿効果に優れたゴールデンホホバで優しくケアしてあげましょう。特に今なら抗菌効果が期待できる「ナチュラル抗菌タイプ」や「ラベンダーフレグランスタイプ」が良いかも。
375ml入りの大きなボトルなら置いたままポンプを押すワンプッシュで適量が取り出せるので、特にハンドケアには便利ですね。ゴールデンホホバオイルはベトベト感が少なく、肌にスッと馴染みますから、手の甲だけでなく手のひらや指にだって使えます。

外出先ではアルコール消毒という「堅い鎧」が欠かせない毎日ですが、自宅ではアルコール消毒でダメージを受けた肌のケアと同時に保湿と抗菌に優れたホホバオイルを活用した「柔和な守り」がきっと役立つことでしょう。

香りで抗菌・お客様にも迎える側にも優しい抗菌空間づくり


空気中にフワフワと広がる抗菌ミスト。
超音波式のディフューザーを使えば、ティーツリーオイルの抗菌成分として知られる「テルピネン4オール4オール」をたっぷり含んだメディフレグランスの抗菌エッセンシャルオイルを簡単に空間に拡散することができます。
空間に拡散した細かい霧状のミストによって心地よい加湿が得られると同時に、細かい粒子になったメディフレグランスの天然抗菌成分が広がります。

もちろん、広がるのは抗菌成分だけではありません。天然のエッセンシャルオイルの優しくも素敵な香りが一気に広がりますから、お客様に抗菌を意識されることなく、空間をさり気なく香りで彩ることができますね。そして、空間のオーナーの皆様には、この香りを追うことで、抗菌成分の広がりを確認いただくことが可能になります。

昨今、空間の抗菌は高い関心を集め、抗菌エッセンシャルオイルはあちこちで採用され始めています。
メディフレグランスで訪れるお客様に、そして迎える側の皆様にも優しい抗菌空間づくりを始めてみませんか?

『只今、香りで抗菌中』・・・メディフレグランスはそんな空間づくりにきっと役立ちます。

「ユーカリ・ラディアータ」の魅力とは?


ユーカリの香りといえば、独特のツンツンした香り。1,8シネオールという成分によるこの香りは強い刺激がある一方で、喉や鼻のグスグズを抑えてくれる効果があり、風邪や花粉の時期にはとても役立つ成分です。

この成分の含有が特に多いのがブルーマリー種のオイルで、この成分が占める割合は全体の90%以上。中国産の多いグロブルス種のユーカリはこの成分が全体の約80%を占めています。

対してオーストラリア産のラディアータ種の場合、この成分は約70%。そのためユーカリ独特の香りがありながらも、穏やかに香りが楽しめます。
このことから、シネオールの香りを含むユーカリの中で、特にアロマテラピーで人気のある種類ですね。

ティーツリーファームズでは抗菌エッセンシャルオイル『メディフレグランス』で出荷しているほか、水で希釈して使える水溶性エッセンシャルオイル『アクアフレグランス』でもラディアータ種の香りを出荷しています。
超音波式のディフューザーをお使いならメディフレグランスがオススメ。加湿器をお使いなら水溶性のアクアフレグランスが簡単に活用いただけるかと思います。
ぜひ、オーストラリア産の魅力的なユーカリの香りをお試しください。

※ラディアータ種のピュアオイルについては国連の定める国際輸送制限により出荷していません。

格安でティーツリー抗菌石鹸を自作する実験


ウィルス対策には手洗いが重要! そこで今回は格安でティーツリー抗菌石鹸を自作する実験です。

今回、用意したのはスーパーマーケットで売られていた、一番安いプライベートブランドの液体手洗い石鹸。ここにティーツリーを加えて抗菌手洗い石鹸作りです。

ティーツリーオイルの濃度は十分な抗菌効果が期待できるとされる3%にしました。
画像左側はティーツリーのピュアオイルを加えたもの、右側は水でうすめてつかえるティーツリーオイルを加えたものです。
オイルを加えてよく混ぜ合わせると、双方とも液体は白く濁りました。そして更に見られた変化は、洗剤のトロリとした粘り失われること。特にピュアオイルを加えたほうは、水にようにサラサラした液体に変化しました。
この状態のままで一日静置。

すると、右側の水でうすめてつかえるティーツリーオイルを加えた方に成分の分離が確認されました。再び混ぜ合わせることで問題なく使用できましたが、毎回混ぜ合わせなければいけないのは少し不便ですね。
一方でピュアオイルを加えた方には分離はなし。
この状況より、格安液体石鹸作りにはピュアオイルを利用するほうが良いようでした。

ちなみに仕上がった液体石鹸は粘性が低い分だけ少し泡立ちが減りましたが、それでも手洗いでの使用であれば問題を感じないレベル。サラリときれいに洗えました。
より抗菌効果を高める場合には、ティーツリーオイル以外にティーツリー・抗菌エクストラクトを加えるオプションも考えられますね。

自作する場合の注意点は加えるエッセンシャルオイルの量。オイルの量が多すぎる場合(濃度が高すぎる)で、オイルの成分が体質に合わない方の場合、スキントラブルの原因となる可能性があります。
このほか、手洗い用ではなく、ボディーソープとして全身に使用するのも敏感肌の方にはリスクがあるかもしれません。

なお、この記事は今回利用した液体石鹸での実験結果ですので、利用する石鹸の種類によっては異なる結果になる可能性がありますことをご理解ください。

お役立ち関連情報:マスク用ティーツリースプレーの作り方&使い方

化学的に説明できる、抗菌効果に優れたラベンダーオイルとは?


抗菌といえばティーツリーオイルという印象ですが、実はラベンダーオイルにも優れた抗菌効果が知られています。古の人々はこれを経験的に知っていたのでしょう、ヨーロッパではラベンダーが中世から伝染病予防などで活用されていたそうです。

ラベンダーオイルの抗菌成分はリナロール。化学的にはティーツリーの抗菌成分として知られるテルピネン4オールに似たもので、同じモノテルペノールに属します。
リナロールは優れた抗菌作用と同時に鎮静作用、そして軽い麻酔作用が知られていますので、ラベンダーオイルが火傷のケアに効果的だという有名な話も、化学的に説明のできるものだと言えるでしょう。

ところでラベンダーオイルはその主成分をリナロールと酢酸リナリル(リナリルアセテート)の2つの成分で占めています。
具体的な例として2019年産のオーストラリア・タスマニア産のラベンダーオイル(LA-191)の場合、リナロールは39.5%、酢酸リナリルは31.3%です。
2019年産のニュージーランド産ラベンダーオイル(NZLA-191)の場合、リナロールは12.5%、酢酸リナリルは49.1%です。

酢酸リナリルには鎮静効果が知られていますが、抗菌成分としての効果はほとんどありませんので、「抗菌」を意図してラベンダーを選択する場合にはリナロールの含有が多いオーストラリア・タスマニア産のラベンダーオイルを選択する方が良いと言えるでしょう。

ちなみに、リナロールにはアレルギー性があり、体質に合わない場合には頭痛や香りに対する強い嫌悪感の原因となることが知られています。こういった体質の方が「鎮静作用」を目的にラベンダーオイルを選択する場合には、酢酸リナリルの含有が多く、同時にリナロールの含有が少ないニュージーランド産のラベンダーオイルの選択が良いと言えるでしょう。