手作りの小物・クラフトを香りでデコレーション


ぬいぐるみや編みぐるみ、ペーパークラフト、小物づくり・・・家で過ごす時間が増えて、こんなクラフトを始めた方も多いのではないでしょうか?
作品の見た目には皆さん、しっかりとこだわりますが、ここに香りを加えてみませんか?
たとえばラベンダーの形をしたクラフト作品から本当にラベンダーの香りがしたり、柑橘の作品から本当にあの爽やかな柑橘の香りがしたり・・・そうすると作品がもっと素敵なものとなることでしょう。

こうしたクラフトの香り付けで活用できるのがアクアフレグランス・水溶性エッセンシャルオイルです。用意するのはお好みの香りのアクアフレグランスとペットボトル入りの飲用水、そしてスプレーや霧吹き。
水で適度の香りにまで希釈したアクアフレグランスをシュッとスプレーすれば、作品がより素敵になりますよね。
自慢のクラフト作品を香りでデコレーションしてみませんか?

新型コロナウイルス流行後のティーツリーオイル不足で起きたこと


あまりメリットがないため、業界関係者は多くを語らない・・・今回はこのテーマです。
その強力な抗菌作用で知られるティーツリーオイル。新型コロナウイルスの世界的な流行で世界中から一躍注目を集めました。特にティーツリーオイルが多く活用されている北米での注目度は高く、ウイルス予防への活用方法として様々な記事が発信されました。
ティーツリーオイルには経験的に風邪予防への効果が知られており、またインフルエンザウイルスに対する作用についても研究が行われていることから、こうした反応は予測されたことでしたが、このブームによってティーツリーオイルへの需要が急激に高まったのです。

前年(2019年)末から今年(2020年)の年初にかけて猛威を奮ったのが大規模森林火災。ティーツリーの大規模農園の多くがこの影響を受けていたことで市場全体におけるティーツリーオイルの流通量が少なめだったのですが、ここにこのブームが到来したため、ティーツリーオイル不足が発生します。主だった農園は在庫を完売し、その後の市場に流れ出てきたのはちょっと怪しいオイル。引火点検査で揮発性物質の混入が疑われる(簡単に言えばアルコールで水増しした)ようなオイルや、蒸留時の不純物が処理されていない中途半端なオイルなどなど。小規模な農園や中間業者が様々な理由で溜めていた在庫を処分する為には良い機会だったのでしょうが・・・実に様々なティーツリーオイルが一気に出回りました。

こんな混乱も4月後半頃より始まった大規模農園の生産再開で収束し、現在では再び元の安定した生産状況に戻っています。
なお、ティーツリーファームズでは全てのエッセンシャルオイル、キャリアオイルで信頼できる農園さんとの取引に加えて、独自の検査を含めて品質の確認を行い、また徹底&安定した在庫管理の下で商品をお客様にお届けしていますので、今回の影響はありませんでした。

判断材料を「香り」から「成分」にまで広げることで見える、アロマの機能と魅力


車に乗っている時を思い出してください。あなたが運転をしている時と、助手席に座っている時とでは、同じ道を走っていても車窓から見ている景色や見ているポイントって結構違っていたりしませんか?
これと同じ様にエッセンシャルオイルのブレンドを考える場合、香りだけを考えている場合と、その成分構成まで含めて考えてている場合とでは、見えてくる光景が違って、きっとブレンドの設計にも大きな違いが出てくる事でしょう。

たとえば蚊をターゲットにした虫除けブレンドを作る場合。
単純に「レモンっぽい香りが効果的」だと考えたなら、レモンマートルやレモングラスのオイルなどを選択してしまうかもしれません。しかし、これらのオイルにはコバエなどが嫌う「シトラール」は多く含まれている一方で、蚊が嫌う成分「シトロネラール」が含まれていませんから、残念ながら蚊除けとして効果的なブレンドは作ることができません。一方で、レモンユーカリレモンティーツリー、シトロネラのオイルなら蚊が嫌う「シトロネラール」を多く含有していますので、このブレンドで選択すべきなのはこれらのオイルだということを判断することができます。

このほか、ペパーミントに多く含まれる成分「メントール」にも蚊除けの効果があります。これがわかれば、同様に「メントール」を多く含む日本ハッカのオイルにも蚊除け効果が期待できることが容易に想像できることでしょう。
印象が似ていてもメントールをほとんど含まないスペアミントオイルでは直接の代替にならないことも想像できますよね。

エッセンシャルオイルを考えるとき、その香りはとても重要な要素ですが、考える幅をそのオイルに含まれるメジャーな構成成分にまで広げることで、アロマはさらに楽しく、そしてより機能的で実用的なものになると思いませんか?

水溶性ティーツリーオイルの希釈でペットボトル入り飲用水をお勧めする理由


日常生活での抗菌を目的にご注文が多いのが「水でうすめてつかえるティーツリーオイル」。その名前の通り、ティーツリーを簡単に水を加えるだけで希釈して使えるようにした商品です。
ここで、お客様よりしばしばいただくご質問が、希釈に使う水についてです。

一般的に理想的な水として精製水や蒸留水が挙げられますが、当社でお勧めしているのは一般的ペットボトル入りの飲用水です。確かに、精製水を利用すれば不純物がほぼゼロのため長期保存ができますし、水質によって起こる希釈時の白濁も防ぐことができます。しかし、購入するには薬局・薬店にいかなければならず、また価格も高めです。
一方でペットボトル入りの飲用水の場合、スーパーやコンビニで購入できますし安価。さらに水自体は長保保存も可能です。希釈時に水質の胃影響により若干の白濁がある場合がありますが、激しく分離するわけではなく、抗菌スプレーの製作には全く影響を与えることはないと言えるでしょう。

ちなみに水道水ですが、こちらは水質に地域差が大きいため一概に言えないのですが、腐敗しやすい場合が多いこと、水質に地域差が多く希釈時に白濁する可能性が高いことからお勧めはしていませんものの、2〜3日以内に使い切るような場合であれば、問題なくご利用いただけるかと思います

使用する状況で変化する、ロザリーナの香りの秘密


一度開封してみると、その不思議な特徴が理解できるのがロザリーナオイル。香りそのものに変化があるわけではなく、香りに触れる状況によって変化か感じられる・・・
言葉では説明しにくいのですが、開封したボトルの口から直接その香りを試した時と、ボトルのキャップを閉めた後にほのかに残る香りを比べてみてください。前者には強いスパイクを感じる一方で、後者にはフンワリとしたローズを思わせるスイートな香りを感じることができるでしょう。

この理由はオイルの成分に含まれる1,8シネオールを中心とした成分の存在が理由と推測されます。この成分はスッキリ感がある一方で、刺激的なため、フローラル感を覆い隠してしまう作用があるのです。
ロザリーナには40%台と、ラベンダーオイルと同等かそれ以上のリナロールが含有されていますので、本来はフローラル感がたっぷり楽しめるオイルです。これが刺激成分でマスクされることで、香りの印象が大きく変わってしまう・・・。

こんなこともあって、ボトルから直接上がってくる香りと、ワンクッション置いた香りに違いが大きく感じられることになります。この特徴を活かした活用法はブレンド。他のオイルとブレンドで利用することで、スパイクな部分が抑えられ、ローズオイルを思わせるようなフローラルな香りをより上手に引き出すことができるのです。

抗菌力も! ロザリーナオイルの成分構成はフローラル感とスッキリ感が共存

ロザリーナの別名はラベンダーティーツリー。その別名の理由は香りが似ているからではなく、ティーツリーと同じメラルーカ種の樹木の枝葉から水蒸気蒸留によって抽出されるこのオイルに、ラベンダーオイルと同等の割合のリナロール成分が含まれるという、化学的な理由によるものです。

現在出荷中のオイル(ME-070)を例にとると、含有されるリナロールの割合は約40%。ティーツリーオイルの抗菌成分として知られるテルピネン4オールは4%弱ですが、双方ともに強い抗菌効果が知られていますから、抗菌目的としても実は有用なオイルであることがお分かりいただけることでしょう。
そして同時に多く含まれているのが1,8シネオール。約20%ほど含まれるこの成分はユーカリオイルの主成分として知られる、去痰効果で呼吸をスッキリさせてくれる成分です。

マイナーであまり目立たないエッセンシャルオイルですが、超音波式のディフューザーを使って拡散すれば、抗菌とフローラル感&リラクセージョン、そしてスッキリ感を一度に実現してくれる、ロザリーナオイルはそんな隠れた逸品と言えるでしょう。

オーストラリア産のペパーミントオイルが「甘い香り」と感じられる理由


オーストラリア産以外の、他産地のペパーミントオイルを手にとって香りを試すと、初端に少し引っかかるような、スパイシーな香りがあります。これは結構普通なことで、普段、甘いお菓子などでペパーミントの香りに触れている方が、精油からの香りを試した時に感じる「違和感」になる部分です。
もし、この「初端の引っかかる部分」がなかったなら、ペパーミントのエッセンシャルオイルに対して感じる印象は大きく異なることでしょう。

この記事の冒頭で「オーストラリア産以外」と書きました。そう、オーストラリア産のペパーミントにはこの「引っかかるスパイシーな部分」がありません!
そのためオーストラリア産のペパーミントを試した方の大半はその香りを「甘い香り」と表現します。そう、お菓子で感じる雑味のない澄みきった香りは、多くの方の記憶から「甘いお菓子の香り」を引き出します。そしてその結果、オーストラリア産のペパーミントの香りに対して「甘い香り」という印象にたどり着くようです。

ある方はこうも表現しました。『深呼吸したくなる香り』
メントールによる心地よい刺激がある一方で、イガイガした雑味を感じさせることのない、そんなオーストラリア産のペパーミントの香りの心地よさをとてもよく表す表現ですね。

こんなオーストラリア産のペパーミントオイルは食用を前提として生産されているため、オーストラリア・タスマニア産のラベンダーオイルと並んでアロマセラピストさんなど「香りのプロ」の皆様からのご注文が多い商品です。ただし、その甘い香りのイメージにつられて、オイルを舐めてみると・・・全然甘くありませんので・・・ご注意を。

ペパーミントで「暑さ対策」&「虫除け」をスーッと同時に解決!


東日本大震災以降、「節電&夏の暑さ対策」を目的に薄荷(ハッカ)オイルが注目されました。これはこのオイルに含まれる成分「メントール」による清涼感によるものです。
今でも夏になると薄荷が人気のようです。
ところで皆さんが「薄荷」と呼んでいる植物、日本語ではニホンハッカ、英語ではジャパニーズミント。そう、ミントなのです。
そしてペパーミント。こちらは日本語ではセイヨウハッカ。そう、ハッカです。
ということで、これら2つのミント・ハッカは実は近似種だったんですね。

ペパーミントにもメントール成分がたっぷり含まれていますから、もちろん清涼感も同じ。涼しく感じます。このオイルの簡単な使い方はスプレーでの使用。
スプレー容器に水を入れて、数滴のペパーミントオイルを加えるだけ。オイルは水に溶解しませんから、毎回使用前に容器を振ってオイルを水に撹拌して使うのがポイント。スーッと心地よいミストが吹き出します。使用する際にスプレーが目に入らないようにすることが注意点ですね。

そしてこのペパーミント、実は蚊がすごく嫌う成分・香りなんです。スプレーを噴霧すると蚊もスーッと飛び去って行きます。簡単に作れて屋外でも使用できますから、キャンプやバーベキューなどでも使えますね。

「夏マスク」をアロマのチカラで快適に!


6月は花粉が収束して、いつもの年ならマスクをしている人が少しずつ減る季節ですが、コロナウイルスの予防・対策で2020年は暑い夏の時期もマスクが欠かせない年になりそう。
蒸れや息苦しさ、そして時間の経過で強くなるニオイ・・・こんな問題をエッセンシャルオイルが持つアロマのチカラで改善しましょう。

暑さ対策で活躍するのが「メントール」成分を多く含む精油。この成分を多く含むペパーミントや薄荷などのオイルが活躍できる分野です。清涼感と共に集中力を高めてくれる効果が知られる一方で、強い刺激がありますので、適度な濃度での使用が推奨されるオイルです。

息苦しさ対策ならユーカリですね。喉や鼻のグスグズ感を緩和してくれるのが「1,8シネオール」という成分。この成分はブルーマリー種グロブルス種ラディアータ種などのユーカリオイルに多く含まれます。特に鼻呼吸を楽にしてくれる効果が知られていますので、口呼吸の多い方や鼻炎気味の方にはより効果的かも。

このほか、リフレッシュを重視するならオレンジレモングレープフルーツなどの柑橘の香りが人気ですし、リラックス効果を期待するならラベンダーですね。リラックスと息苦しさ対策の両立なら、「1,8シネオール」と「リナロール」の両方の成分を多く含有するロザリーナという選択肢も。

ところでニオイ対策の基本はニオイを香りをマスクするのではなく、ニオイを原因から退治すること。ニオイの原因の多くは靴やカバンのニオイと同じく雑菌の増殖によるものですから、抗菌力に優れたティーツリーが活躍します。ティーツリーオイルや微香性のティーツリー・抗菌エクストラクトが役立つでしょう。

このように様々なチカラが期待できアロマ。これをどのようにブレンドするかは、あなた次第です。
良質なエッセンシャルオイルが持つアロマのチカラを活用して、「夏マスク」をより快適なものにしてみませんか。

除菌・抗菌スプレーに適したティーツリーオイルの濃度とは?


ドアノブやテーブル、そのほか人が触れる様々なモノの除菌・抗菌が不可欠になってきました。
除菌・抗菌といえばティーツリーオイルが広く活用されている分野なのですが、では、実際にどのように、そしてどの程度の濃度で使えば良いのか・・・今回はこんな疑問への答えをまとめてみたいと思います。

除菌・抗菌を目的としたスプレー液等、多くの除菌・抗菌剤はアルコールを基材にしたものです。アルコールはすぐに気化するため使用後の違和感・ベトつき感が残らないことから使いやすいイメージがあるのですが、アルコール成分の気化と同時にその除菌・抗菌効果もすぐに失われてしまうことに留意すべきでしょう。
これに対して、ティーツリーオイルは表面に残留してして4時間の抗菌効果持続が知られています。より長い抗菌効果が期待できることから、即効性の抗菌効果が期待できるアルコールに対して持続的効果が期待できるティーツリーの併用が注目されています。

このことから、アルコールに対してティーツリーオイルを組み合わせた使用方法が検討されます。
この時のティーツリーオイルの濃度ですが、オーストラリアンティーツリー産業協会(ATTIA Ltd)によりますと、人体への使用においては5%の濃度を最大値として検討するよう推奨しています。一方でティーツリーオイルの使用に詳しいオーストラリアの薬剤師によれば、体質によっては発赤等の反応を示す場合があるため、ティーツリーの濃度は1%をベースに設計し、最大でも3%以内に抑えたほうが安全だとの認識を示しています。

人体ではなく、モノを対象にした除菌・抗菌であれば5%を超えた濃度での設計も可能ですが、既に研究によって知られているティーツリーオイルの抗菌・抗真菌効果のために必要な濃度に関するデータを参考に検討するなら、ほとんどのケースで1〜3%の濃度でも十分な効果が期待できることがわかります。

ティーツリーオイルはそのままアルコールに溶解しますので、これらを混ぜ合わせることは難しくありません。一方で高濃度のアルコールは除菌・抗菌作用がある一方で、同時に強い刺激があるため、狭い空間での多量の使用には適しません。
アルコールによる抗菌・除菌作用に依らず、ティーツリーオイルによる抗菌作用の活用を考えて設計するなら、水で希釈する方法が安全な選択肢と言えるでしょう。この場合、利用できるのが水溶性のティーツリーオイルです。ティーツリーファームズの『水でうすめてつかえるティーツリーオイル(15%)』であれば10倍の希釈で1.5%濃度のティーツリー水溶液が作れる計算です。一般家庭の身の回り品の除菌・抗菌であれば十分な濃度といえるでしょう。またアルコール成分を含まない水溶液であればマスクにスプレーして活用することもできます(マスク用のレシピははこちらのリンクから)。

抗菌に優れたティーツリーオイルですから、使用場面に応じた適切な素材を選択して適度な濃度で設計&使用を検討してください。