ティーツリーオイルの強力な抗真菌作用。つまりこれは防カビ効果なのですが、一般家庭で多くあるカビ問題といえば浴室などのタイル目地に来る黒カビ問題ではないでしょうか。
タイル目地用の黒カビ除去には塩素系漂白剤などが多用されます。コレをティーツリーオイルで代用できれば・・・と考えてしまうのですが、残念ながら当社の実験でも、希釈のないピュアなティーツリーオイルを利用した場合でも黒カビを除去することはできませんでした。
抗真菌作用に優れたティーツリーオイルなのに、これは一体どうしてなのか?
おそらく、カビそのものに対しては死滅させるだけの十分な効果があることは推測されます。事実、5%程度に希釈したティーツリーオイルスプレーを使用して掃除を続けるとカビは生えません。つまりカビの発生を防ぐ防カビ効果は十分に機能しているということです。
一方でカビを死滅させても、カビの色素はそのまま残ります。カビの黒い色素を漂白することで除去するのは「漂白効果」であり、この効果はティーツリーオイルにはありません。
つまり、『抗カビ効果』と『漂白効果』は分けて考えなければいけない、ということです。
ということで、タイル目地のカビ除去には専用の漂白剤を利用し、その後のお手入れではティーツリーオイルスプレーを利用してカビの発生を抑える、というのが良いようです。