プラスチック容器に入ったキャリアオイル。涼しくなって、その容器が凹んできた、そんな体験はありませんか? 特にその容器の容量が大きくなるほどに目立ちます。
しかし、キャップはしっかり閉まっていますから、「蒸発」してしまったわけではなさそうですし、キャップを開封するとスッと空気を吸い込んで、ボトルの凹みは無くなって、元に戻ります。
この理由はオイルの体積膨張が関係しています。オリーブオイルを例にすると、この膨張率はおおよそ0.0007(多くのキャリアオイルがこの数値の近似値です)。温度が1度上がるとこれだけ増加し、下がれば減少する容積です。500mlボトルの場合で製造時の気温が摂氏25度だったと仮定します。気温が10度まで下がると、その容積は以下の計算。
0.0007(膨張率)x15(気温差)x500(容量)= 5.25
つまり5.25ml分だけ容量が小さくなってしまった計算です。中の容積が縮小したので、その分だけボトルが凹むわけです。この状態でキャップを開けると、ボトルが元の形に戻ろうとすることでスッと空気を吸い込み、ボトルの形状が元に戻ります。
この例では温度が下がった事を仮定していますが、もちろん、温度が上がれば逆に容積は増えます(膨張した容積でボトルは炭酸水でも入っているように、固くパンパンに張っていることでしょう)。
表面が凹んだ容器を見ると、中身が蒸発して減った? オイルが劣化して容器がダメージを受けた? こぼれた? などと色々と想像してしまいますが、こんなシンプルな理由ですので、安心してご利用いただきたいと思います。
ちなみにティーツリーファームズでは商品を製造時の気温(通常20度〜25度)で計量しています。