ツーンと香る、あの特徴的な香りを持つユーカリオイル。この香りの源泉は『1,8シネオール』という成分。短くして『シネオール』やユーカリにの多く含まれていることから『ユーカリプトール』などとも呼ばれています。
同じく『メントール』に由来するツーンとする香りのペパーミントオイルに強い虫よけ効果が知られていますので、ユーカリオイルにも同様に強い虫よけ効果を期待してしまうのですが、実は『1,8シネオール』にはそれほど強い虫よけ効果はありません。
では、何故「ユーカリオイル配合」の虫よけがオーストラリアで多く市販されているのか。この理由はユーカリの種類にあります。
このような虫よけに配合されているユーカリオイルは「レモンユーカリ」のオイル。その主成分は『1,8シネオール』ではなく『シトロネラール』という成分で、実にこの成分が全体の70〜80%を占めるというという高濃度。そしてこの成分こそが虫除けにたいへん強い効果を示す成分なのです。市販商品のパッケージをよく読むとレモンユーカリ、もしくは学名で Eucalyptus citriodora のオイルと記載されていました。
オーストラリアの薬局ではディートを使う化学薬品系の虫よけが徐々に減り、最近ではレモンユーカリなどの精油・ナチュラル成分を活用する虫よけが半分ほどを占めるまでになりました。
ケミカルからナチュラルへ、そんな流れを強く感じます。