鮮烈な香りで知られるのがレモンマートルオイル。植物学的分類ではレモンとは全く関係のない、オーストラリア大陸固有の樹木の葉から、まるでレモン果汁を思わせる澄んだフレッシュな香りが抽出されるということで、10年ほど前にオーストラリア国内で大ブームとなり、日本でもハーブティーを中心に複数の専門店さんができたことを記憶しています。
ところでこのレモンマートルのエッセンシャルオイル。その成分のほとんどがシトラル成分。これはとっても強い成分ですから、このオイルは肌には直接使用できませんし、使用する際には十分な希釈が必要になります。芳香を目的にディフューザーで使用した場合でも、高濃度で使用すると「目がチクチク」しますから、ここでも濃度調整が必要になります。もっとも、とても強い香りですから、あまり高濃度で使用しなくても十分に香りを楽しむことができますから、一般的な精油と比較して「控えめの使用」がオススメ。
一方でこのシトラールはデリケートな成分ですから保管コンディションも重要です。酸化による香りの劣化を受けやすいので(香りが強いので劣化しても目立ちにくいメリットはありますが)、長期保存にはボトル内の酸素を減らすための小分けが基本。加えて太陽光(主に紫外線)による影響での劣化もありますので、遮光瓶(紫外線を通しにくいブラウンのボトル)での冷暗所保管も意識することがポイントです。
※このような事情もあって、ティーツリーファームズでは特にレモンマートルにおいては多くの在庫を持たずに、こまめな入荷による、できるだけ鮮度の高いオイルの出荷を意識している商品となっています。
ところで、植物としてのレモンマートルは栽培に手がかからず、植物そのものが環境に強いため(元々、オーストラリアに自生しているのですから当然なのですけれど)、ティーツリーファームズ本社のあるこの地域では街路樹としても多用されています。
画像の木はスーパーマーケットにある駐車場横に植えられたもの。ティーツリーファームズのスタッフも自宅に植えていますが、肥料も農薬も必要なく、雨が少ない真夏でも散水する必要がほとんどない、実に「手のかからない良い子」ですね。