【マヌカとは?】
マヌカという名を聞くと蜂蜜、優れた抗菌効果で有名なマヌカハニーをイメージする方が多いのではないでしょうか。
ニュージーランドに深い縁のある方なら、もしかすると「マヌカ」という名前よりも「ティーツリー」という名前でこのオイルのことを聞いたことがあるかもしれません。これはニュージーランドでティーツリーと言うとマヌカを指す場合がしばしばあるからです。この結果、ティーツリー(Melaleuca alternifolia)オイルを含有する商品に誤ってマヌカの花の写真や絵柄が使われているケースをしばしば目にします。オイルの活用を検討する場合、これらが全く別の植物であることを正しく認識することが大切です。
【マヌカの抗菌効果】
名前こそ共にティーツリーと呼ばれる事があるものの、マヌカとティーツリー(Melaleuca alternifolia)は別の種類の植物で、抽出されるオイルの香り・構成成分も全く異なります。しかし共通するにはどちらにも黄色ブドウ球菌やカンジダ菌などに対して強力な抗菌・殺菌効果があるということです。これこそがこの2種類のオイルをさらに混同させる原因なのですが、含有される抗殺菌に有効な成分は全く異なります。
ティーツリーオイルがテルピネン4オールを中心とした成分が抗殺菌に有効であるのに対して、マヌカオイルはLeptospermoneを中心とする4種類のトリケトンと呼ばれる成分が有効となっています。
時折、ティーツリーオイルとマヌカオイルのどちらの方が抗菌・殺菌に効きますか、というお問い合せをいただきます。しかしながら抗殺菌効果を持つ成分が全く異なるわけですから、対象となる菌によってその効き方も変わってきますので、一概にどちらが強い、弱いということは言えません。
マヌカオイルに関する情報をネットで検索すると、商品の宣伝に「ティーツリーオイルの○○倍の殺菌効果があります」などと記載しているケースがありますが、比較に用いられたティーツリーオイルの品質も不明な上、これは特定の「ある種類の菌」に対して出た結果であって、販売者にとって都合の良い数字を大きく扱った、ある種のトリックと言ってよいでしょう。
しかしながら、マヌカオイルにはティーツリーと同様に大変強い抗菌・殺菌効果があることは事実であり、日本においてもこの効果を生かしてアトピー性皮膚炎の治療にしばしば用いられているようです。(ただし、Tea Tree Farmsでは具体的な使用方法についてのお問い合せにはお答えできませんのでご了承下さい。)
【香りの特徴・芳香にはあまり適さない香り】
こんな素晴らしい抗菌効果が期待できるマヌカオイルですが、一方で当社が出荷するオイルの中で香りに対するクレームが過去に最も多いオイルでもあります。これは品質や香りに問題があるといった類ではなく、非常に説明しづらいクセのある独特な香り、あえて言うなら「漢方薬のような香り」とでも言いましょうか、この香りに対して用途が見いだせないというもので、芳香でゆっくり楽しもうという方にはあまりオススメできない香りです。もしブレンドをするならサンダルウッドとなら合わせることができるかと思いますが、マスクできるような香りでもありませんので、芳香用途での積極的な活用は難しいように思います。
と、言うことで香りを楽しむ用途ではあまりお勧めできません。また空間の抗菌のためにディフューザーなどを使って屋内に拡散するのも、避けた方が良いのではないでしょうか。もちろん香りへの好みによりますが。
【希釈オイルとの混同に注意】
Tea Tree Farmsで出荷しているマヌカオイルは希釈のない、ニュージーランド・イーストケープ産の100%ピュアオイルです。
マヌカオイルについては肌への使用を前提としてアーモンドオイルなどで希釈したオイルが多く出回っていますが、希釈についての正確な表示がされていないケースもかなり見受けられます。
オイルを選択する際にこうした「希釈オイル」と「ピュアオイル」を混同してしまわないよう、ご注意下さい。