近年になり、にわかに注目を集めているのが男性の更年期。月経サイクルの変化などが見られる女性と比べ、具体的に変化が見えにくいためあまり注目がされてこなかった分野です。
更年期は年齢によるホルモンバランスの変化によりもたらされるものですが、アロマの分野では女性の場合にゼラニウムやクラリセージ、ローズマリー・カンファなどのエッセンシャルオイルに更年期トラブルの緩和効果が知られていました。
一方で男性においてはネロリドールという成分に男性ホルモンに近い働きが知られるようになり、この成分を多く含むニアウリオイルが注目を集めています。
ニアウリ(学名Melaleuca quinquenervia)には大きく分けて2つ、シネオール成分を主成分とするオイルが抽出されるケモタイプと、ネロリドールやリナロールを主成分とするオイルが抽出されるケモタイプがあり、今回該当するのは後者のニアウリ・ネロリドール/リナロールケモタイプ(学名Melaleuca quinquenervia(Cav.)S.T. Blake Linalool/Nerolidol Chemotype 別名:ネロリーナ)になります。
ネロリドールには脳の下垂体に刺激を与えて男性ホルモンの増大を促す作用があるとされ、男性ホルモンが作られる精巣や副腎に影響を与えることから、男性ホルモンの減少による男性の更年期障害に改善効果が期待されるのです。
その香りはユーカリのようなツンツンとするシネオールケモタイプのものとは大きく異なり、甘さを感じさせる花のような香りが特徴。疲労やストレスを解きほぐしてくれるような、優しい香りです。
リラックス効果で知られるラベンダーオイルと同様に、寝室など、くつろぎたい場所と時間に活用してみたいエッセンシャルオイルですね。