2020年、南半球の夏も本番に入り、1月に入ってようやくレモンティーツリーの花(画像)が咲き始めました。今シーズンは半年近い干ばつ。ほとんど雨が降らず大地はカラカラ。12月後半からようやく雨が少し降り始めたことでいろいろな植物が一斉に花をつけ始めました。このレモンティーツリーの花も同じで、例年なら11月頃に咲いている花。雨を得て2ヶ月近く遅れての開花です。
例年なら同じ時期に花を咲かせるレモンマートルは、ようやく枝先に蕾を付け始めました。この様子なら開花は3ヶ月遅れの2月でしょうか。
極度に雨が少ない年に花をつけるのが遅くなるのは多くの植物に共通した自衛策。これだけ極端な雨不足&乾燥・干ばつは日本ではあまり見られませんので、きっと多くの皆さんが知らない植物の一面かもしれません。
ちなみに、ユーカリやティーツリーの木。干ばつで植物に含まれる水分は減少するのですが、油分はしっかり残っているようで、干ばつの年であってもハーベストで得られるオイルの量は減りません。「むしろ、いつもより多めに採れるよね」と言うのはこの道40年以上のベテラン蒸留技師。
今年のオーストラリアの森林火災が特に激しく燃えるのは、水分が少ない上に油分が豊富に含まれた葉が多い、そんな植物の状況も影響しているようです。