しばしば「ティーツリー」と「ラベンダー」のブレンドオイルだと誤解されるのがラベンダーティーツリーのエッセンシャルオイルです。実際にはティーツリーの木と同じメラルーカ種の樹木「Melaleuca ericifolia」から水蒸気蒸留で抽出されるエッセンシャルオイルなのですが、その成分構成を化学的に分析した結果、ティーツリーの木からラベンダーのような成分のオイルが抽出される、ということでこの名前がつけられました。別名はロザリーナ。
オイルの抽出部位は枝葉。なのに花から抽出されたオイルのように、ふんわりしたフローラルな香りがするのは、ラベンダーオイルに多く含まれるリナロールの含有がとても多いことが理由(2016年出荷のオイル・ME-059の場合で41.9%)。この量は一般的なラベンダーオイルに匹敵します。
一方で、1,8シネオールが20%近く含有されています。この成分は主にユーカリオイルに多く含まれる成分で、刺激的でスッとした香りが特徴。喉や鼻のグズグズや鬱血を緩和してくれる成分として広く知られ、広く活用されている成分です。
このような成分構成ですので、ラベンダーの香りが苦手な方(=主にリナロールに対してアレルギーを持っている方)にはお勧めできませんが、ラベンダーの香りがお好きな方にはとても相性の良いオイル。特に花粉の気になる季節などには、ユーカリほどツンツンと刺激が気になることなく華やかさとスッキリ感が同居しますのでかなり便利。
生産量が限られ、オーストラリア国内でも一般的な小売店での入手が比較的困難なオイルですが、成分構成が比較的シンプルで用途の広いオイルですから、アロマを始めたばかりのビギナーさんにもお勧めできる1本です。